“ポスト天海祐希”の躍進が止まらない! 『コントが始まる』元宝塚トップが魅せる圧倒的な存在感

　5月1日に第3話が放送された『コントが始まる』（日本テレビ系）。主演の菅田将暉をはじめ、神木隆之介、仲野太賀、有村架純、古川琴音といった若手俳優陣の秀逸な演技力が注目を呼んでいるこのドラマだが、その裏でじわじわと話題を集めているのが、元宝塚トップスターの女優・明日海りおだ。

　明日海は元宝塚歌劇団花組のトップスターであり、歌とダンスと芝居はどれをとっても超一流、まさにスターといえる存在だ。中性的で妖艶な魅力や、スラリとしたいでたちとは相反する力強い歌声に惚れ込むファンも多く、その人気の高さから「トップオブトップ」と表現されることも多々あった。2019年11月に宝塚を退団し、現在は芸能事務所の研音に所属。宝塚トップから研音に所属したのは宝塚の伝説・天海祐希以来であり、“ポスト天海祐希”との呼び声も高い。

たった数秒の出演シーンでもお茶の間をざわつかせる存在感

　そんな明日海が『コントが始まる』で演じるのは、有村演じる中浜さんが働くファミレス店の店長・恩田光代。女流麻雀士を目指して週5で雀荘に通っており、時折謎めいた発言で周囲をざわつかせるキャラクターだ。主役はあくまでも若手の5人であり、明日海演じる恩田店長はいわゆる端役なのだが、さすがは元宝塚トップスター。台詞と所作のすべてからただならぬ気品が溢れ、たった数秒のシーンでも「この人誰!?」とお茶の間をざわつかせるような、圧倒的な存在感を発揮している。

　ネットでは「店長のオーラ半端ないなと思ったら元宝塚……どうりで麗しいわけだ」「恩田さんというか明日海りおさん、スタイルが異次元」「さすがトップスター明日海さん。輝きが違う」などと絶賛する声が続出。宝塚時代から明日海を知るファンからは「舞台メイクをしてない素化粧の映像を観ると明日海さんの目で語る芝居の細かさが如実に感じられる」と演技力を称賛する声も上がっていた。

女優デビューから3ヵ月でドラマ3本に出演する大躍進っぷり

　明日海が初めてドラマに出演したのは今年3月のこと。『青のSP―学校内警察・嶋田隆平―』（フジテレビ系）に主人公の元恋人として出演し、物語の重要な役どころを務めた。その翌月の4月にはNHK連続テレビ小説『おちょやん』に新派出身の人気女優役として出演していた。そして間髪開けずに『コントが始まる』に出演している。女優デビューからわずか3カ月でこの躍進っぷりである。元々の人気の高さもあるが、毎回期待に応えているからこそオファーが絶えないのだろう。

　『コントが始まる』で着実に注目度を高めている明日海。細面とクールな目つき、どっしりと構えた落ち着きのある芝居は、どこか天海を思わせるものがある。明日海は今後、天海のような大女優へと成長していくのだろうか。それとも天海をも超えてゆくのだろうか。これからの活躍に注目したい。

■番組情報
土曜ドラマ『コントが始まる』
日本テレビ系毎週土曜22時～
出演：菅田将暉、有村架純、神木隆之介、仲野太賀、古川琴音、鈴木浩介、伊武雅刀、松田ゆう姫、明日海りお、小野莉奈、米倉れいあ（821）ほか
主題歌：あいみょん「愛を知るまでは」（unBORDE / Warner Music Japan）
音楽：松本晃彦
脚本：金子茂樹
チーフプロデューサー：池田健司
プロデューサー：福井雄太、松山雅則（トータルメディアコミュニケーション）
演出：猪股隆一、金井紘（storyboard）
制作協力：トータルメディアコミュニケーション
製作著作：日本テレビ
公式サイト：https://www.ntv.co.jp/conpaji/

早乙女りこ（ライター）

東京生まれ神奈川育ちのフリーライター。映画・ドラマはジャンル問わず幅広く鑑賞しており、物語の展開を予想したり、役者の演技を複数作品で見比べたりすることが趣味。

さおとめりこ