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中国のbilibiliからは撤退するも…1億5000万円も売り上げる!  対外化する(?)VTuber市場

今年で5年しか経ってない今後のVTuberと世界

 さて、このように国内だけではなく、新たなオタク文化の一形態として海外でも注目されているVTuberだが、広田氏は4年かけて、ビジネスを成立させる方法のひとつが見えてきたと解説する。

「もともとVT業界には、キズナアイが所属していたActiv8やENTUMなどの企業がありましたが、共にうまく機能せず解散しました。この2社はいずれもMCN(動画配信者のマネジメント・サポートをするビジネスモデルのこと。YouTube業界におけるUUUMが代表的存在)の形態を取っていましたが、経営が成り立つほど広告案件を取ってこれなかったんだと思います。YouTuberに比べてVT業界はファンの母数が少ないですし、前述のように人件費がかかることもあって、CM出演などのギャラも高かったそうです。その結果、今のような芸能事務所的な運営スタイルへと落ち着きました。業界そのものが若かったゆえ、どれが最適かわからなかったんですね」

 このように、ビジネスモデルとしては、ここ2~3年でようやく、やり方が見えてきたVT業界。思えばキズナアイが登場した際も、その受け止め方は人によって大きく分かれた。「怖い」「不気味」「なぜアバターをかぶるのか理解できない」など、ネガティブな感想もあったが、4年が経過した今、そのような感覚もかなり薄れたように思える。

 さらに昨年から、アメリカの「VShojo」など、海外発のVTuberも独自に支持を集めており、日本の独壇場だったものが揺らぎ始めている状況だ。海外の文化にも巻き込まれていく中で、日本国内ではよくわからないままのVTuberブームが、その中心であり続けられるかが、試されていくのだろう。

(文/月刊サイゾー編集部)

最終更新:2021/05/06 07:00
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