誰かの“期待”とローラの危ういポジティブさ
#ローラ #千鳥 #森川葵 #テレビ日記 #プラスマイナス
テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(4月25~5月1日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。
森川葵「ゴールが見つかりません」
先週のテレビの気になった言葉を4つ。
28日の『それって!? 実際どうなの課』(日本テレビ系)で、森川葵のチャレンジ企画が放送されていた。同番組では、レギュラーである森川が数々のスゴ技に挑戦。アーティスティック・ビリヤードやバブルアート、テーブルクロス引きなど、要は、昔であれば堺正章がかくし芸大会でやっていたような技にチャレンジしてきた。
すごいのは森川の習得スピード。その道の達人が時間をかけて習得した技を、彼女は1日の練習で成功させてしまったりする。そんな彼女に番組は「ワイルド・スピード森川」の異名を与えている。
この手の難易度が高い技に芸能人がチャレンジする企画は、彼ら彼女らができない姿、そこから努力する姿に面白さが宿るものだ。けれど、森川の場合は違う。彼女は持ち前のセンスと集中力で、それほど時間をかけずに成功させてしまう。その爽快感が面白い。というか、唖然として笑ってしまう。テレビで他にあまりない種類の面白さだ。
今回森川が挑戦していたのは、アーチェリーのトリックショット。連続輪くぐりやだるま落としといった技を、彼女はやはり難なくクリアしていく。ただ最後に挑んだのは、的に刺した矢の直径9mmの穴の中に射った矢を入れるという技。さすがの森川もこの難易度が非常に高い技は簡単に成功できない。日は落ち、ロケの終了時間も迫る。そんな中、ほぼラストチャンスで放たれた矢は、見事直径9mmの穴の中に吸い込まれていくのだった。ドラマチック。
VTRを見ていた博多大吉の「どこまでいくの?」という問いかけに、森川は「ゴールが見つかりません」と答えた。彼女がどこまで行くのかはわからないけれど、ひとまず、『オールスター感謝祭』のアーチェリー企画で見たい。
ローラ「忙しすぎちゃって、それで自分をちょっと見失っちゃったの、実は」
27日の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)にローラが出演。アメリカ・ロサンゼルスでの現在の生活のほか、幼いころに父親と過ごしたバングラディッシュでの貧しい生活や、5年前に生母と25年ぶりの再開を果たした事実などを語っていた。
現在はロサンゼルスに活動拠点を移し、日本のテレビには単発的に出る程度となっているローラ。かつてはさまざまな番組に引っ張りだこだったが、その時期を彼女はこう振り返る。
「忙しすぎちゃって、それで自分をちょっと見失っちゃったの、実は」
このままでは危ないと感じた彼女はロサンゼルスへ移住。自分と改めて向き合う時間を作った。そのことでいろいろなことをポジティブに考えられるようになり、「生きていてよかった」という気持ちにもなったのだという。
「自分の使命っていうか、何をするために生まれてきたんだろうっていうのも、すごく見えるようになったし、今では感謝でいっぱい!」
多忙は心身を蝕む。休息期間は大切だ。それで彼女が自分を取り戻せたのなら、とても良いことだと思う。
一方で、久しぶりに日本のテレビに立て続けに出ている最近の彼女の姿を見ると、なんだかテレビに出始めたころの感じを思い出そう、思い出そうとしている感じに見える。周囲の“ローラ節”への期待に応えているように見える。そう見えてしまう。
自分を取り戻したと喜びを語る人が、かつての自分を取り戻そうとしているように見える。彼女が全身で表現するポジティブの受け止め方が、まだよくわからない。
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