首相「緊急事態宣言は期間を短く」「高齢者ワクチン接種完了」の不可解さ
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山尾志桜里議員“不倫相手”元妻の自殺と報じた側の責任
さて、山尾志桜里衆議院議員(46)と弁護士の倉持麟太郎(38)のW不倫を文春が報じたのは、2017年9月7日発売号だった。
民主党で幹事長就任直前だったが、文春報道でそれが白紙になってしまった。山尾は会見で「倉持とは男女の関係はない」と否定したが、混乱の責任をとって離党。倉持も妻と離婚している。
約1カ月後の総選挙では無所属で出馬して、辛くも当選する。禊は済んだと政治活動を活発化させるとともに、2017年11月7日付の神奈川新聞のインタビューで、「むき出しの好奇心には屈しない」と語った。
倉持を自らの「政策顧問」に起用し、2018年2月に山尾の離婚が成立して、倉持と再婚するのではないかと取り沙汰されていた。2019年のゴールデンウイークには、国会に「請暇願」を出すことなく2人でロス旅行に行っていたという。
2人は再婚こそしてはいないが、文春によると、4月にも何回か倉持のマンションを山尾が訪ね、長い時間滞在して帰宅する姿を目撃している。
文春の取材がすごいと思うのは、2人の密会を張り込むだけではなく、山尾がJRに乗って帰宅するまで追いかけ、彼女が議員パスを提示して改札を通るところまで目撃していることである。
「議員パスを使用できるのは公務出張などの職務の遂行に資する時のみです」(上脇博之神戸学院大教授)。愛人との密会に特権である議員パスを使っていたのでは、「中国の人権問題に対して日本は毅然とした対応をすべきだ」と新聞のインタビューで語っても、説得力に欠けるのではなかろうか。
今回の文春報道は2人の密会を伝えるだけではない。山尾と夫・倉持のために家庭を壊され、幼い子供の親権まで奪われてしまった妻・A子の悲劇が本筋である。
A子は不倫報道の約半年後に、文春に手記を寄せていた。そこで「この半年は、私にとって地獄のような日々でした」と綴っている。不倫報道直前の8月にA子は、左脳大脳動脈狭窄症と医者から診断されていた。
報道後、夫に不倫について問い質すと、逆に、「一緒に暮らしていく自信がない」と離婚を迫られてしまったというのだ。
病を抱え、仕事にも支障が出ていた彼女は、精神状態も一気に追い込まれてしまう。「私の精神は、すでに限界を超えてしまっていたのです」。A子の知人によると、当時の彼女は「物事を正常に判断できる状態ではなかった」という。
そのため、A子は離婚に応じ、生活や健康上の不安から、子どもの親権まで渡してしまったのだ。うつ病と診断された彼女は、会社を休職し、母親と神奈川から埼玉へと居を移し、親権を取り戻したいと倉持に頼んだが、叶わなかった。そして、子どもの誕生日を1カ月後に控えた昨年10月3日、「A子さんは自宅で自らの命を絶った」(A子の知人)というのである。
2人が再婚をしないのは、元妻の自殺があるためではないか、私はそう考えた。
だが、この考えも倉持の“行動”によって否定される。4月17日(土曜日)、大森駅での街頭演説に臨んでいた山尾は、その後、恵比寿駅へ行き、駅ビルで白ワインやエスニックサラダを買うと、タクシーで倉持の自宅へ向かった。
約5時間後、2人が出てきた。山尾はタクシーに乗って帰宅する。すると倉持は、自分もタクシーに乗り込み、別のマンションへと向かったというのだ。
そこに住んでいるのは、文春が2週間前にも目撃している、「事務所に顔を出しているB子さんです。倉持氏は、弁護士仲間やクライアントとの食事会にも同席させたりしています」(法曹関係者)。この“事実”を知っても山尾は「どんなに批判されても、私は倉持さんを選ぶ」といい切れるのだろうか。
倉本の元妻はもちろんだが、山尾も哀れである。私は、「不倫弁護士の前妻が自殺していた」と、編集部とは関係ないといわんばかりの文春の報道にも「違和感」を持つ。
不倫報道はするなといいたいわけではない。政治家や官僚、弁護士など公的人間たちの不倫報道を躊躇する必要はない。だが、報じられた人間の身内の怒りや悲しみにはもっと配慮があってしかるべきではなかっただろうか。
妻の手記には「医師からは抗鬱剤を処方してもらいました。(中略)私の精神は、すでに限界を超えた」という記述がある。危険な精神状態にあることは編集部にも読み取れたはずだ。
2人の密会を張り込む情熱の幾分かは、元妻のケアに使ってもよかったのではないか。
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