首相「緊急事態宣言は期間を短く」「高齢者ワクチン接種完了」の不可解さ
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異例ずくめだった井岡一翔の違法薬物検出と不可解なJBCの対応
さて、元マラソンランナーの瀬古利彦(64)の長男・昴が4月13日に亡くなっていたと、文春が報じている。2012年にホジキンリンパ腫という血液のがんを発症して、闘病していたそうだ。
慶應大学を卒業後に食品販売会社に就職したが、1年で退職して「ピースボート」で地球一周の旅に出た。環境問題に熱心で、反原発運動で国会前のデモにも参加していたという。
1年半ほど前から酸素呼吸器なしでは動けなくなり、昨年2月には脳へ転移。父親にマッサージをしてもらうのが1日で1番の楽しみだったそうだ。
最後の言葉は「僕、お父さん大好き」だったという。
ところで、昨年年末に行われたWBO世界スーパーフライ防衛戦で、8R・TKOで勝利した井岡一翔(32)は、自分の言葉通りに「格の違い」を見せつけた。
だが、試合直前に採取された井岡の尿から違法薬物が検出されたと、FLASHが報じている。
「2021年1月7日に検査がおこなわれ、ほどなく大麻が検出されました。さらに詳しい分析をしたところ、1月19日、『覚醒剤または合成麻薬の摂取が疑われる物質が検出された』と聞きました」(ボクシングジム関係者)
検査をおこなったのは日本のプロボクシング競技を統括する「日本ボクシングコミッション(JBC)」だった。
だが、井岡から採取したA検体から違法薬物が検出されはしたが、この段階ではあくまで “疑惑” でしかなく、クロと断定されたわけではなかった。
しかし、その後おかしな展開になる。この検査結果が、井岡サイドに知らされることはなかったというのだ。前出のジム関係者がこう続ける。
「警視庁が覚醒剤取締法違反容疑で、JBCの検査機関に冷凍保存されていた井岡選手のB検体(Aと同じもの=筆者注)を押収してしまったのです。違法薬物が検出されてから、すでに1カ月半がたった3月上旬のことでした。
もちろん、JBCが警視庁に知らせなければ、警視庁は薬物検出の事実を知りようもありません。警視庁が検体を押収するように、JBCが仕向けたと言ってよいでしょう」
ボクシング担当記者は、「今回のJBCのドーピング検査への対処は、異例ずくめです」と驚いている。
「A検体で違法薬物などが検出された場合、まずJBC理事長が倫理委員会を招集し、審議の結果を選手に通知します。その後、B検体での再検査も陽性となれば、選手の言い分を聞いたうえで、処分を決定します。
その段階で警察に報告することはあると思いますが、JBCとして処分を下す前に、いきなりドーピング検査用の検体を警察に押収させるなんて、聞いたことがありません。しかも、井岡選手は違法薬物が検出されたことも、警察に押収されたことも知らないままだったのです」
科捜研で実際に鑑定がおこなわれて鑑定書が作成されたかどうかも定かではなく、4月に入ってから、警視庁からJBCに『この件については、捜査を打ち切ることになった』と連絡があったというのである。
捜査が打ち切られたのは、どういう理由なのだろうか。smart FLASH(2021.04.26 09:20)によるとこうだ。
――「打ち切りが事実であれば、
(1)検体を鑑定したものの、薬物が検出されなかった
(2)検体を採取してから時間が経過しているなどの理由で、陽性結果が出ても証明力がないと判断された
(3)検体の採取手続きに警察がまったく関与していないことから、B検体が本当に本人から採取されたものか確認できなかった
などの理由が考えられます」(澤井康生弁護士)
1月にA検体について “疑惑あり” という検査結果が出てから3カ月あまり。この間、時間を空費したJBCはいったい何をしていたのだろうか。
「実は、井岡選手のA検体から違法薬物が検出されて以降、警視庁がB検体を押収するまでどころか、つい最近まで、JBCは今回の薬物疑惑に関しては、倫理委員会を一度も開いていなかったのです。これは、疑惑の渦中にある選手に対する “裏切り行為” だと思います」(業界関係者)
前出のジム関係者は、JBCの消極的な行動を、厳しく批判する。
「井岡選手という大物チャンピオンに怯み、警察に処分を丸投げすることで、自分たちが “火の粉” を浴びないようにしたのではないでしょうか。警察が逮捕してくれればそれでよし、『シロ』と証明してくれれば、自分たちは関わらなくてすむというわけです」
複数の関係者によれば、今回の対処を主導したのは、JBCの永田有平理事長だという。永田氏は、(株)東京ドームの顧問も務める。JBCの最高位であるコミッショナーと、No.2にあたる理事長は代々、東京ドームからの出向ポジションだ。現在のコミッショナーは、長岡勤・東京ドーム社長が務める。――
背景には、東京ドームが三井不動産の子会社になる手続きの最中だったことが関係しているのではと見る向きもあるようだ。
「三井不動産の子会社への移行期間中は、スキャンダルが表に出ることを避けようとした可能性があります」(ボクシング担当記者)
FLASHが永田理事長宛に質問状を送ると、文書で回答があったという。
「各質問事項については、井岡選手のライセンスに関わる重大な問題でありますので、一切ご回答できません」
渦中の井岡は、代理人からこう回答があった。
「ドーピング検査の結果に関する報告は、JBCからは一切受けておりません。タイトルマッチも滞りなくおこなわれておりますので、何らかの異常な結果が生じたとの認識は一切持っておりません。井岡は警視庁から『捜査が終了した』と聞いており、井岡に対する疑いはすでに晴れています」
また、違法薬物が検出されたことには、
「大麻に関しては、セルフケアに使用していたCBDオイルの成分が検出されたのかもしれないと考えていますが、覚醒剤はまったく身に覚えがなく、試合後に検体がすり替えられた可能性があるとすら考えています。
B検体を再検査すれば、必ず潔白を証明できるはずだと考えていますが、もしすでに尿検体が残っていないとすれば、井岡にはその機会がありません。一連のJBCの対応は、適正手続きを大きく逸脱しており、JBCに対しては疑念しかありません」。
不可解というしかない。この件は、井岡のためにも、早急にJBCが会見を開くなどして、きっちり説明すべきこと、いうまでもない。
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