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『フリースタイルティーチャー』最弱が最強になった!? 急成長の宮里ソルにどんどんイキってほしい

イキる宮里ソルの快進撃!

 第2試合は、横山統威(祭nine.) & KEN THE 390 VS 宮里ソル(円神) & TKda黒ぶちの1戦。それにしても、バトル前から宮里がエンジンフルスロットルなのだ。

「前回(1stバトル)と全然、言葉の出方が違うなというか、頭の回転数がマジでF1レーサー並みに速くて」(宮里)

 イキってる。いいじゃないか。謙虚なことばかり言うラッパーのバトルは大抵がつまらない。若いんだからこれくらい言うべきである。ラッパーのあるべき姿がわかっているからこそのビッグマウスだった。こういう人のバトルを見たいのだ。

 いざ始まると、やはり宮里の成長が凄い。マジでどうしたのか!? 特に痺れたのはRound2。「スーパースターとは何か」をテーマに掲げ、リリックに即興でレジェンドの名前を入れ込んできた。

横山 「なぁ 俺はそう2歳の時から氣志團が好きだった
    あの人たちは学ランを着てる 俺も今 学ランを着てる」
宮里 「お前は氣志團 俺はRun-D.M.C.だ
    My superstar adidas 天下掲げるぜ」

 Run-D.M.C.の名前と共にadidasというワードを持ち込み、それが見事にsuperstarと掛かっている。HIP HOPを学ぶ勤勉さが窺えたし、リリックそのものもカッコいい。ただ、横山も負けてなかった。以下の展開を見てほしい。

宮里 「確かにお前 緑を着ているな でも 俺ならばレッド
    スーパースターって事だよ お前 分かるか?
    アベンジャーズとか主人公 全員レッドだろ?
    そういう事だ 全然 分からない
    この格の差が全然 分かってない」
横山 「何だ 赤だからスーパースター? そんなん関係ねぇだろ
    色 分かんない人にとって どうすんだ お前
    色だから 立ち位置だから そんなん関係ねぇ
    どんな立場でも輝くのが 本当のスーパースターじゃねぇのか?」

 まず、「色分かんない人はどうすんだ」という返しが良過ぎる。凄く好きだ。これは横山の優しさでもあるし、ド正論でもある。これを咄嗟に出した即興性を買いたい。さらに、その後に「どんな立場でも輝くのが本当のスーパースターじゃねぇのか?」と突き付け返したのも素晴らしかった。

 つまり、両者熱かったのだ。どんな熱さかと言うと、少年漫画のような熱さだ。

横山 「俺はスーパースターになって お前と共演がしてぇよ」
宮里 「『俺と共演がしたい』って 無理だ 俺がどんどん上に上がるから
    お前が日本でスーパースターになったとしても
    俺は世界で通用するような 有名なラッパーにでもなったろうか」
横山 「でも 俺もその感情 同じだって思ってんだぜ
    俺とお前は敵なんかじゃない 俺たちは夢を追う同志
    俺は統威 お前はソル 太陽と月 一緒に照らしていこうな」

 往年の少年ジャンプのようである。内容的にはいい勝負だった。でも、急にメロディに乗せて歌い出したり、カメラ目線で「視聴者に言ってやるぜ こいつより俺の方がSTAR」と言い放ったり、宮里の多彩な武器とエンターテインメント性に惹きつけられた。印象に残ったのは圧倒的に宮里だ。このバトルは宮里の勝利!

 ひょっとするとひょっとする。1stバトルでは最弱だった宮里が、この2ndバトルでは最強スチューデントに見えてきたのだ。波に乗っているし、何より「絶対勝つ!」という強い気持ちが伝わってくる。やはり、この番組で最も大事なのは日々の修練とティーチャーとの相性だ。指導次第でスチューデントは本当に化ける。

 宮里の他に要注目なのは岡野だろう。スキルは間違いなく彼がナンバー1だ。でも、宮里ほどの気持ちはまだ伝わってこない。何にせよ、2ndバトルは最終的にこの2人の戦いになる気がする。2人ともティーチャーから教わったことをしっかり体現している。他の3人は彼らにどこまで追い付けるだろうか? 

 さて、どうやら次回は水野勝(BOYS AND MEN)2連戦のようだ。予告映像を見ると熱かった。てっきり戦闘モードは封印したかと思いきや、オラオラで相手を思いっきり潰しにかかっている水野。前回の宮里戦とは全然違う! だから、総当たり戦の行方はまだまだ予想が付かないのだ。今回は1stバトルの結果と全然違っていて、見ていて面白い。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2021/05/04 23:49
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