EXILEに憧れて生やしたヒゲがもりもりもりもり──ザ・マミィ林田が見つけた相方・酒井の「新しい音」
#お笑い #芸人 #ザ・マミィ #コント #第7世代 #林田洋平 #酒井貴士
──第7世代のコント師・ザ・マミィの林田洋平が綴る、ちょっと変わった相方にまつわる四方山話。
#2 ざりざりもりもり
愛すべき我がコラム読者の皆様、ごきげんよう。
読む人がいてのコラムです。
読む人がいないコラムはただの文字群。
私のコラムをコラムたらしめてくれている皆様。
皆様のおかげ様でこうして無事#2を迎えることができておるのです。
ほんとにほんとにごきげんよう。
心の底からごきげんよう。
僕はコラムを書くときに明るめの洋楽を聴くタイプの人間だ。
このコラムの連載が始まるまでは、 まさか自分が明るめの洋楽を聴きながらコラムを書くタイプの人間だとは思わなかった。
いろいろ試してみたけど、洋楽聴いてるときだけ文字が躍るの。
躍るコラム、躍れるコラム。
いつの日か、僕のコラムを読みながら、 世界中の人たちが手を取り合って踊りを踊る。
そんな平和を夢見ながら、早速本題に移ります。
僕の相方である酒井さんの観察日記。
酒井さんは、よくヒゲを触る。
体毛が薄く元々ヒゲの生えていなかった彼が、 EXILEに憧れて薬を塗って無理矢理生やしたヒゲであるから愛おしくてたまらないのだろうが、それにしてもよく触っている。
もりもりもりもり。
これは酒井さんがヒゲを触っているときに、 僕の頭の中で鳴る擬音だ。
どうやら彼は集中したい時や落ち着きたい時にヒゲを弄るようで、 特に激しいのはネタ合わせ中だ。
林田「ここの台詞どっちがいいかな?」
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
酒井「こっちかな。」
林田「あ、でも、こういうパターンもあるかも。」
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
酒井「元のまんまで良さそうだけどね。」
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
遠のいていく、もりもりもりもりの音。
酒井さんは、ヒゲを触りながらたばこを吸いに行った。
数分後。
近づいてくる、もりもりもりもりの音。
酒井さんが、帰ってくる。
酒井「めっちゃいいこと思いついた! あ、でもあれか。やっぱ。 ちょっと待って。うーん。」
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
もりもりもりもり。
(無限)
林田「ヒゲと指とを摩擦させることで発生させた熱エネルギーで脳みそを動かすタイプの人間なのか?」
きっと今度言ってみよう。
まぁ別にどれだけヒゲを触られてもこっちには何の害もないし、今や僕たちのネタ作りの音は「もりもりもりもり」な訳だし、逆に酒井さんの「もりもりもりもり」でネタ作りのスイッチが入るときもあるし、全然いいんだけど。
ひとつ勉強になったのは、ヒゲってどれだけ触っても、案外減らないよってこと。
酒井さんのヒゲは今日も立派に生えそろっている。
そんなことはいいとして、先日、事件が起きた。
いつものように「もりもりネタ作り」をしていた僕の耳に、
ざりざりざりざり。
新しい音が飛び込んできたのだ。
知らない音だ! 怖い!
ざりざり!? 何だ!? 何が起きた!?
酒井だ! 酒井の方から音がする!
しかし司令官! だとしたらもりもりのハズでは?
ざりざりとは如何に!?
ざりざりの謎を解明するべく、恐る恐る顔を上げた僕の目の前で酒井は、
大好きなラッパーに倣って某有名美容室でがっつり刈り上げてもらった横スキンのジョリジョリを比較的高速で撫で回していた。
ざりざりざりざり。
そして、
もりもりもりもり。
ヒゲを触った。
皆様にご報告です!
この度、僕たちのネタ作りがより一層賑やかになりました!
これからは、ざりざりもりもり頑張ります!
今日の一枚
インフォメーション
ザ・マミィ第2回単独公演 『すごく、生きてる』の開催が決定!
会場:下北沢・北沢タウンホール
日時:2021年6月19日(土)17:00開演/20日(日)13:00開演、17:00開演
詳しくはこちらから→特設サイト<https://the-mommy-live.info/>
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