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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『リコカツ』は“夫婦で見るべきドラマ”?

北川景子『リコカツ』は“夫婦で見るべきドラマ”? コメディに隠されたリアルな家族の問題

『リコカツ』公式サイトより

 北川景子が主演する『リコカツ』(TBS系)の第3話が4月30日に放送される。初回の世帯平均視聴率9.7%(関東地区、ビデオリサーチ社調べ/以下同)に続き、第2話も9.4%と二桁には届かなかったが、TBSの初回見逃し配信が281万回と同局歴代1位になるなど、反響は大きいようだ。

 北川が演じるファッション雑誌の編集者・咲と、永山瑛太が演じる自衛隊員・緒原紘一は交際0日婚をするが、真逆の性格の2人は価値観も正反対、スピード離婚を決意することから始まったこのドラマ。離婚に向けた活動“リコカツ”を通して、2人が向き合い成長し、離婚するのかしないのか揺れながら進むべき道を探っていくさまが描かれる。

 紘一の振り切ったキャラ設定や、夫婦喧嘩の掛け合いなどコメディ要素が多いため、楽しく笑いながら見ることができるが、夫婦の価値観の相違や、親の不倫、熟年離婚、義父と嫁の関係性、さらに3話では咲の母親と姉が新婚家庭に転がり込んでくるなど、リアルなら到底笑えない問題がこれでもかと詰め込まれているドラマなのだ。

 金曜日の夜に放送される『リコカツ』を録画しておいて、週末に夫婦や家族で見る人が多いようで、SNSには週末になると「夫婦で見てヨメに詰められた」という声や「パートナーと一緒に見てお互いの両親の話とか色んな話ができた」「夫婦で一緒に観ると旦那が優しくなる」などという声が多数上がっている。封建的な男女観を持つ紘一に対し、咲は「あなたの価値観を押し付けないで!」と言い放ったり不満を容赦なく投げつける。パートナーへの日頃の不満を代弁してくれる、そんなセリフに共感する人も多いのかもしれない。

 10組の夫婦がいれば10通りの関係性がある。問題が何もない夫婦などいないし、抱える問題も皆それぞれだろう。だが、どこか似たような不満や思いを抱えている人も多い。だから『リコカツ』を観ながら「まるでうちの夫婦の会話みたい笑」「衝突するたびに相手を思いやるようになる流れは、一般夫婦にとっては共感できる部分が多い」と視聴者は自分たちに当てはめたり、共感したりするのだろう。

 2話連続でラストは咲が紘一に助けられ、「どうして助けてくれるの?私たち離婚するのに」と問う咲に「だが、まだ君の夫だ」と紘一が決めセリフを言うやり取りがあるが、今後もそのパターンが続くのだろうか。だとすると咲と紘一が向き合い、衝突しながらも、互いを思いやり、揺れながら少しずつ歩み寄り、絆を深めていく2人の胸キュンラブストーリーを楽しむことができそうだ。

 一方で、父親の浮気が発覚した咲の両親と、長年の我慢の果てに離婚届を残し母が家を出た紘一の両親らの熟年離婚問題はより深刻だ。親世代の離婚問題がこれからどんな展開を見せるのか、それがこのドラマがどこまで深まるかのポイントとなりそうだ。

■番組情報
金曜ドラマ『リコカツ』
TBS系・毎週金曜午後10時~
出演:北川景子、永山瑛太、高橋光臣、白洲 迅、宮崎美子、酒向 芳、三石琴乃、佐野史郎 ほか
脚本:泉澤陽子
演出:坪井敏雄、鈴木早苗、韓 哲、小牧 桜
プロデューサー:植田博樹、吉藤芽衣
音楽:米津玄師
製作:TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/rikokatsu_tbs/

南沢けい子(ライター)

愛知県名古屋市生まれの食いしん坊ライター。休日はNetflixやAmazonプライムを駆使して邦画や洋画、海外ドラマを観まくるインドア派だが、Netflixオリジナルドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』に影響されて20インチのミニベロを購入。主人公の男の子たちになった気分でサイクリングロードを走るのが最近の楽しみ。

みなみさわけいこ

最終更新:2021/04/30 22:09
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