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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『フリースタイルティーチャー』宮里ソルの成長

『フリースタイルティーチャー』成長を見せつけた宮里ソル。きっかけはTKda黒ぶちとの出会い!?

生まれ変わった宮里ソルが主役に躍り出る

 第2試合は宮里ソル(円神) & TKda黒ぶち VS 水野勝(BOYS AND MEN) & 崇勲。皮肉にも1stバトルの1位と最下位の対決だ。

 前回優勝者の水野に対し、司会のZeebraは「ダンジョンで言ったらモンスターの役」と期待の言葉をかけたが、このバトルで主役に躍り出たのは宮里のほうだった。

宮里 「Yeah 勝くん アンタ成り上がった男だろ?
    だったらその成り上がり方を教えてくれよ」
水野 「早口でさ ちょっと言ってる事が よくわかんないんだけど
    ちょっと小手先じゃない?」
宮里 「ていうかさ アンサー返してくれよ 手羽先とか関係ねぇ
    成り上がり聞いたのに 全然会話がなってねぇ」

 劇的に覚醒している。アンサーを返せない、対話ができない、そんな欠点を散々指摘されていた宮里が、今回は「アンサー返してくれよ」と相手に迫っているのだ。過去の自分を乗り越えた表れだと思う。1stバトルの宮里は「用意してきた押韻を相手に一生懸命ぶつける」スタイルだった。でも、今回は即興でちゃんとアンサーを返せている。

 対話だけじゃない。ビートアプローチとフロウもかなりイケていた。何しろ、1日5時間の練習を1週間続けたというのだから。生まれ変わらないわけがない。前回の宮里ソルはどこへ行った!?

 宮里は見るからに負けず嫌いだ。それを端的に表したのは以下の仕掛けだった。

水野 「俺もさ さっきさ 『何で勝ちたいの?』って聞いたじゃん?
    そしたら 全然アンサーがなかったぜ
    俺だって お前だって一緒じゃねぇの?」
宮里 「じゃあここでアンサーを返してみようか
    さっき言ったけど 地元 レペゼンの仲間達に
    俺の成り上がった姿を見せて 勇気づけてやりてぇんだわ
    おい お前ら見てるか?
    ステージ上で輝いてる 俺 本名 宮里龍斗志の姿をよ」

 そういえば、1stバトルの宮里 VS 水野ではこんなやり取りがあった。

水野 「お前 沖縄らしいな だったら俺は名古屋
    名古屋と沖縄の戦いだよ
    沖縄の好きなラッパー じゃあ言ってみろよ
    名古屋にはいっぱいいるよ
    nobodyknows+ ココロオドル お前 モコモコドールだよ」
宮里 「お前の事なんて眼中ないわ なぜならレベルが学級会じゃん」
水野 「沖縄の好きなラッパー言ってみろって言って
    お前1つでも言ったか?
    地元にリスペクトがねぇんだよ」

 1カ月前、水野から「地元にリスペクトがない」と言われていた宮里。でも、今回は「地元の仲間達に成り上がった姿を見せたい」と体勢をカメラに向けてまで宣言した。これからのバトルで彼はやり残したことを1つ1つ回収し、律儀にリベンジしていくつもりなのかもしれない。
 
 一方の水野はどうだったか? オラオラで押し切り1stバトル優勝をもぎ取った彼が今回はどこかリラックスしていた。優しいラップに変身した。崇勲のアドバイスによるものだ。でも、これは良かったのだろうか? 水野の長所である攻撃的な性分がかき消され、牙が抜かれたように見えてしまったのだ。

 対話に関して言えば、両者にそこまで差はなかったと思う。しかし、ディフェンディングチャンピオン(水野)と“追う側”(宮里)という構図、そして伸びしろのインパクトで圧倒的に宮里に惹かれてしまった。このバトルは宮里の勝利! 絵に描いたような大番狂わせである。

 やはり、キーマンはTKだったと思うのだ。元々、宮里にスキルはあった。そして、TKとの出会いでMCバトルの意味をようやく理解した。だから、韻だけでなくメッセージ性のあるラップを即興で繰り出せるようになったのだ。宮里が変化するきっかけを与えたのはTKである。このコンビなら優勝だって狙える。

 9太郎も宮里も今回はしっかりレベルを上げてきた。ティーチャーとスチューデントを入れ替えたことで、2ndバトルはラップバトルそのものの質が上がった。そして、今夜放送『ティーチャー』では9太郎 VS 岡野海斗(Boom Trigger)のバトルが行われる模様。岡野の伸びしろにも注目だ。何しろ、彼は1stバトルのときから最も組みたかったSAM先生とタッグを結成したのだ。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2021/04/27 22:00
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