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小池都知事、緊急事態宣言再々発出要請検討 「五輪中止」の現実度

小池都知事、緊急事態宣言再々発出要請検討 「五輪中止」の現実度の画像1 五輪推進派からまたしても衝撃の発言だ。

 東京都の小池百合子知事は18日、急増傾向が見られている新型コロナウイルス感染拡大を受けて政府に対し、緊急事態宣言要請を視野に入れていることを明らかにした。

 東京より2週間早く「まん延防止等重点措置」が解除された関西圏では、大阪、兵庫などで先週より感染者が激増している。特に深刻なのは大阪府で、同日には過去最多1220人の新規感染者が判明。医療体制崩壊が目前に迫っているといっても過言ではない。

 以前より「大阪の状況は将来の東京の姿」と意識している小池都知事は、変異株による感染拡大を重視。人流を抑えるためには経済的ダメージが大きい緊急事態宣言再々発出もやむなしとの覚悟を決め、関係する職員に検討指示を出したようだ。

 この動きに驚きを隠せないのは五輪組織委関係者。「まさか小池さんが緊急事態宣言を口にするとは」と話した。

「東京五輪開幕まで100日を切った状況ですが、緊急事態宣言発出となれば過去2回の例を見てもわかる通り、解除されるまで2カ月はかかります。仮に5月の連休前から発出された場合、解除されるのは7月上旬。五輪準備はおろか、選手らからすれば彼らなりの“まともな生活”を取り戻すことすらできない状況になります」

 それでも緊急事態宣言発出を検討すると明言した裏には同日午後にアメリカのバイデン大統領との日米首脳会談を終え、帰国したばかりの菅義偉首相との動きにも関係がある可能性も。永田町関係者は「先日、自民党の重鎮・二階幹事長の五輪中止発言に続き、バイデン大統領からは東京五輪実現への努力に関しての支持止まりに終わった。その流れからの小池都知事の緊急事態宣言発出検討発言ですからね。『五輪断念やむなしで意見が一致したのか』と勘ぐる関係者も多いですよ」

 繁華街の人出については概ね減少傾向に転じているが「大阪も東京もそんな対応の次元で済まなくなってきている。生活物資などライフラインを維持する以外の人の移動を著しく抑制される可能性も考えられる」(五輪関係者)と追い詰められている状況だ。

 今のところ、海外のように暴動や大規模デモが報じられることはないがいつ、秩序が崩れて混乱するとも限らない。小池都知事の発言は「五輪中止」に向かって一歩進んでしまった証拠になってしまったようだ。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2021/04/21 18:00
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