トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 芸人とテレビの“ちゃんとしたルールのある社会”

若林正恭「抑圧されるもんね。クレイジーな社会じゃないからね」芸人とテレビの“ちゃんとしたルールのある社会”

若林正恭「クレイジーな社会じゃないからね」

 有吉と似たような話が、14日の『あちこちオードリー』(テレビ東京系)でも。この日のゲストはマヂカルラブリーとシソンヌの2組。トークの中で、M-1優勝後に環境が激変した野田クリスタルが、心境を語る場面があった。

 M-1優勝後のテレビ出演で繰り返し語られているように、ダウンタウンの松本人志に心酔して芸人になった野田。しかし、芸人として売れ始めたことで、思い描いていた夢が次々と叶い始めた。松本に会うことができ、一緒に食事にも行った。憧れた“伝説”の番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』の当時の話を、直接本人から聞いたりもした。俺はあと何をすればよいのだろう――そんなところまで達してしまったと野田は語る。

 また、普段の芸能活動で、ふと我に返る瞬間があるという。

「普通にVTR見るだけの番組に出て、隣に芸能人がいて、そのままサッとマイク外して、普通に帰り支度してタクシー乗ってるとき、『うわぁぁぁぁぁ!』ってやりたくなりません?」

 ずっと夢見てきた芸能人に、自分が今なっている。それに改めて気づいたときに、「いま俺ヤバくない? 芸能人じゃん」と思う。叫びだしたくなってしまうのだという。

 そんな野田の話に若林正恭が共鳴する。若林いわく、自分はテレビ局のトイレの個室に入って変顔をしてしまう。MCを務める番組では出せない種類のお笑いの部分を、誰にも見られないところで発散してしまう。そうやって、バランスをとっているのだと語る。

「抑圧されるもんね。あれはちゃんとしたルールのある社会だもんね、VTR見る番組とか。クレイジーな社会じゃないからね」

 有吉が自宅でオフになる直前の、「人が決めてる私」からの解放。若林がテレビ局のトイレの個室で密かにやっている、「ちゃんとしたルールのある社会」からの解放。こたつの中からネコになって出たくなる芸人の心理を、別角度から改めて垣間見たような気がした。

 ところで、『テレビ千鳥』でネコになって出てきてしまった(そして大悟にそれを当てられてしまった)麒麟・川島とブラマヨ・小杉には、罰ゲームが与えられていた。罰ゲームの内容は、自身のTwitterのアカウントで「激痛ツイート」をするというもの。この手の罰ゲーム、千鳥の番組でよく見かけるような気がする。

 芸人が唐突に変なツイートをしていたら、千鳥を疑え。もしかしたら松本人志のツイートも、疑っていいのかもしれない。

飲用てれび(テレビウォッチャー)

関西在住のテレビウォッチャー。

サイト:記事一覧

Twitter:@inyou_te

いんようてれび

最終更新:2021/09/21 11:31
12
ページ上部へ戻る

配給映画