二階幹事長「東京五輪中止」爆弾発言――対アメリカの見えてきたヤマ場
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自民党・二階俊博幹事長が15日、CS放送の報道番組の収録で開会式まで100日を切った東京五輪について、新型コロナウイルス感染拡大の状況を見定めて「無理だと思ったらスパッと止めなければならない」と爆弾発言した。
政権与党の超重鎮の重大発言の影響はすさまじく今後、五輪中止へ一気に加速することが現実味を帯びてきている。
報道番組で二階幹事長は五輪開催が危ぶまれていることについて「これ以上、とても無理だということだったらもうスパッと止めなければいけない」「オリンピックでたくさん(新型コロナウイルスを)まん延させたということになったら、何のためのオリンピックから分からない」などと話した。昼前にこの内容が通信社などを通じて一斉に報じられると、永田町界隈は大揺れした。
その後、二階氏が自民党を通じて、「何が何でも開催するのかと問われればそれは違うという意味で申し上げた」とコメントを発表すれば、東京五輪の主催都市の小池百合子東京都知事も「それも選択肢だという発言だったという風に聞いています。叱咤激励、コロナを抑えていきましょうというメッセージだと受け止めている」と発言。永田町関係者は「周囲の予想以上の反響を見て火消しに奔走しているが、もはや鎮火は厳しい」と呆れかえっている。
ただ、政界の表も裏も知り尽くしている永田町の重鎮・二階幹事長が、アメリカのバイデン大統領と会談するために菅義偉首相が渡米するタイミングの同日に、わざわざ爆弾発言をするにはそれなりの理由があるというのだ。
「大阪、兵庫など関西での新型コロナウイルス感染拡大が予想以上のスピードで増えており、さらに要因とされている変異種も東京など関東にも広がりを見せつつある。五輪をめぐる5月の練習前後にはかなりの感染者増加が懸念されている。当然ながらバイデン政権にもこうした状況は逐一伝わっており、その中で菅首相の五輪実施への土下座外交が空振りに終わる可能性があるからです。少しでも協力を得られなければ、すぐさま中止に追い込まれます。二階氏の発言は政府内でも中止を検討していたとアピールするためだと思われる」
五輪関係者は「バイデン氏がアメリカ代表の派遣に難色を示した時点でアウト。IOCも欲しがっているテレビ放映権料も入ってこないので中止に同意せざるを得ないでしょう」と見る。どちらにしても、今回の菅&バイデン会談で東京五輪は大きなヤマ場を迎えた格好だ。
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