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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  >  天才せいやとの最強コンビ霜降り明星の底力

“第7世代”の進化には、粗品のレベルアップが必要? 天才せいやとの最強コンビ霜降り明星のポテンシャル

霜降り明星の天才は間違いなく”せいや”

 では霜降り明星の天才、せいやに話を戻そう。

 そもそもせいやを天才だと思う根拠はAmazonプライムビデオで配信されている「ドキュメンタル シーズン7」だ。

 この番組は10人の芸人たちが自腹で100万円の参加費を持参し、芸人のプライドをかけて笑わせ合い、最後まで笑わなかったものが1000万円を手にするという「密室笑わせ合いサバイバル」番組だ。

 この番組の7回目となるシーズン7にM-1グランプリで優勝した”せいや”が満を持して登場した。

 笑わせ合いがスタートして間もなく”ハリウッドザコシショウ”がせいやに対して「あれ?仁鶴さん?」と笑福亭仁鶴師匠のモノマネをするよう振った。するとせいやは得意の笑福亭仁鶴師匠のモノマネを瞬時に始めた。クオリティーの高さもさることながら、モノマネをしながら先輩芸人ひとりひとりをいじり始めたのだ。

 たむらけんじさんには「たむけ~ん、はよ辞めや。吉本の社員で君の事認めてるやつ一人もおらんで」と。

 続けざま雨上がり決死隊の宮迫さんに「宮迫、10年くらい誰でも取れる安パイの笑いとってるだけやなぁ」と言い放った。

 その後も小藪一豊さん、フットボールアワー後藤さんと立て続けに各々に合ったフレーズで笑いを取りにいった。

 モノマネを振られて、すぐにモノマネを始める瞬発力も凄いが、そのモノマネだけでは足りないと思い、ひとりひとりに合っていて、ボケとしてレベルの高いフレーズを思いつくのも凄い才能である。

 あのボケをひねり出す瞬発力があれば、大抵の要求には答えられるし、笑いを取ることは容易であろう。

 ただここで用心しなければいけないことがある。

 せいやはゆりやんレトリィバァのようなボケ特化型の天才ではなく、“器用になんでもこなせる”天才だ。

 ゆりやんレトリィバァは誰かのボケに対してつっこんで笑いを取ることは無いが、せいやはつっこみで笑いを取ることがある。これは関西の芸人に多く、本来の役割はボケなのだが、状況に応じてがツッコミの役割に変化することがある。

 僕は昔からボケがツッコむというシステムが好きでは無い。

 ボケがツッコミをしてしまうと、相方のツッコミはすることが無くなってしまう。
 ボケはひたすらボケを考え、誰かがボケたのなら、ツッコミを考えるのではなく、被せるボケやそれ以上に笑いが取れるボケを考えなければいけない。

 ボケを生み出すという事は、0から1を生み出す作業で、ツッコミの何倍も大変なことだ。

 本来ボケの人間が楽なツッコミを覚えると、多用することになり、ボケがおろそかになる。

 最近のせいやを見ているとツッコミをしている場面を多々見る。

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