カップ麺に「だしパック」の実力は? 謎の“こだわり”が冴え渡るカップ麺3選!
#カップ麺 #二郎 #カップ麺一行3昧
群雄割拠のカップ麺業界も、新商品はアイデアが勝負。そのため、メーカーや開発者のこだわりが強く感じられる商品があります。そんなこだわりが前面に出すぎてしまい、開発段階や企画会議の盛り上がりまで想像できてしまうような商品も多く存在します。
今回は、そんなこだわりが強すぎるカップ麺を3種ご紹介します。実は、名品が誕生しているかもしれません。
「麺とスープだけ」というこだわり!! 明星食品「麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば」
ひとつめのカップ麺は、明星食品の「麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば」230円(税別)。「麺とスープだけ」というのは、つまるところ具がないことを意味するわけですが、逆に麺とスープに対するこだわりが半端ないように映ります。具がなくて230円というのも強気でしょう。
パッケージには、「黄金鶏油」や「阿波尾鶏」、「ノンフライ技術」、「生醤油とたまり醤油」といったワードが並んでおり、金色のデザインと合わせてインパクト十分。
今回のスープに使われている「先入れだしパック」。魚介の粉の入ったパックで、先入れで投入し、液体スープを入れる前にお湯の中で10回揺らしてから取り出すというもの。
筆者は長年カップ麺を食べ続けていますが、料理ではよく見るだしパックを、カップ麺で使うのは初めて見ました。魚介の粉なんて粉末スープとして入れてしまえば良いと思うのですが、それをやらないのは理由がきちんとありました。
阿波尾鶏を中心とした鶏節の旨みをベースに、生醤油やたまり醤油による醤油味のスープ。スープ表面に黄金色の鶏油を浮かせ、これでもか! と鶏の旨みが中心となっています。鶏の旨みが甘く感じることに加え、良い醤油を使うことで塩気が刺さらないため、口当たりのやわらかい味に仕上がっていました。
ほんのりと魚介の風味も効いています。これは先ほどの「先入れだしパック」によるもの。入っているのは、かつお節、さば節、焼あご、そして昆布の4種の魚介で、ガツンと効いてくる魚介ではないのですが、ふんわりと鼻をくすぐる立体的な存在感があり、過度になりすぎずに鶏だしに寄り添っていました。これは粉末を溶かさないで香りをつける「だしパック」の効果だと思います。
麺は中細で緩やかな縮れのついたノンフライ麺。しっとり食感と歯切れの良さが特徴で、やわらかい味のスープととても相性が良いです。麺の甘みがスープの中で映えており、麺にも強いこだわりが感じられました。
「麺とスープだけ」のはずでしたが、なぜか麺以外の固形物として千切りネギと黒胡椒が入ってしまっています。さすがに「麺とスープだけ」と謳っているので「具」というのは憚られたのか、「やくみ」と称していますが、「やくみ」なら本当にセーフなのかは多数決を取る必要がありそうです。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事