トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ  > アミューズ本社移転にメディア困惑

アミューズ本社の富士山麓移転にメディアが困惑? 吉本興業との共通点とは…

アミューズ本社の富士山麓移転にメディアが困惑? 吉本興業との共通点とは…の画像1
アミューズヴィレッジ(アミューズ公式サイトより)

 大手芸能事務所アミューズが、2021年7月から本社機能を山梨県に移転すると発表。一部の関係者が困惑しているという。

 アミューズの新たな本社となるのは、山梨県・富士山麓に創設される「アミューズ ヴィレッジ」という施設だ。“心身の浄化”“原点への回帰”“自然との共生”“常時接続からの解放”というテーマを掲げる施設で、オフィス機能だけでなく、宿泊機能なども備えているという。今後は、渋谷にあるオフィスと並行して、業務が行われるとのことだ。

「SDGsへの取り組みが求められている昨今の風潮に則った施設になるようですね“心身の浄化”とか“原点への回帰”とか、テーマとして掲げられいている言葉が、ちょっと“スピリチュアル”な雰囲気にあふれているのが心配です……」(芸能事務所関係者)

 アミューズ ヴィレッジは、車でないと行けないようなアクセスの悪い立地だという。あるメディア関係者はこう話す。

「渋谷のオフィスも残すようなので、大丈夫だとは思うのですが、もしもタレントさんの取材や打ち合わせをする際、“富士山麓まで来てくれ”なんて言われたらたまったもんじゃない。少なくとも交通費くらいはアミューズに出してもらわないと、絶対に行けません」

 さらに、“タレントをメディアに出す代わりに、アミューズ ヴィレッジの宣伝をしなくてはならない”という状況が出てくる可能性もありそうだ。

「アミューズには、たくさんの人気タレントが所属していますが、彼らを取材したり、番組などに出演してもらったりする時に、“アミューズ ヴィレッジのPR”が交換条件になるようなことが十分に考えられます。

 メディア側にしてみれば、タレントさんは取り上げる価値がありますが、アミューズ ヴィレッジについてはどうでもいい。ただ、今後アミューズとの付き合いを続けるには、先方の要求にも答えなければならない。そういう面倒くさいしがらみが増えそうで憂鬱です」(同)

 富士山麓に本社を移転したアミューズと似ているのが、沖縄での事業に力を入れている吉本興業だ。吉本は本社を移転したというわけではないが、沖縄で映画祭を開いたり、芸能スクールを開校したりしている。

「吉本の芸人さんの取材をすると、ついでに沖縄国際映画祭の宣伝を頼まれるなんていうケースがよくあります。吉本芸人がテレビ番組で唐突に沖縄国際映画祭のPRをすることも珍しくない。そういった点で、吉本の沖縄事業を煩わしく感じている関係者が多いのも事実です。

 でも、吉本は、一部のメディアに対して、沖縄国際映画祭の取材のための交通費や宿泊費を出しているケースもあるんです。アミューズも、富士山麓での取り組みをアピールするために、メディア関係者の諸経費を負担するということもありうるでしょう。というか、それくらいやらないとメディアの人々も動いてくれないのでは?」(同)

 いずれにしろ、関係者には不評そうなアミューズの本社移転。数年後、アミューズ ヴィレッジが廃墟になっていた……なんてことにならなければいいが。

手山足実(ジャーナリスト)

出版業界歴20年超のベテランジャーナリスト。新聞、週刊誌、カルチャー誌、ギャンブル誌、ファンクラブ会報、企業パンフレット、オウンドメディア、広告など、あらゆる媒体に執筆。趣味はペットの動画を見ること、有名人の出没スポットパトロール。

てやまあしみ

最終更新:2021/04/06 06:00
ページ上部へ戻る

配給映画