東京五輪「中止」をIOCと世界のアスリートが望まないワケ 国際大会は行われているから海外選手の来日は楽勝!?
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森“女性差別”発言で海外選手は辞退する?
だが、ここでひとつ疑問が浮かぶ。上記のような国際大会は、基本的には1競技のみの大会である。それに対して、東京五輪では33競技339種目が17日間で行われる。つまり、規模が桁違いなのだ。某競技の協会関係者C氏はこのように語る。
「バブル方式は1競技でもかなり大変だと聞いているので、これが30競技を超えるとなると、ちょっと想像がつきませんね。また、大会中は隔離を含む感染対策が徹底されているとはいえ、慣れてくると緩みが生じるもの。例えば、ホテルでマスクをしない選手が出てきたり。これが五輪レベルの選手数になると……確実になんらかのトラブルは起きるでしょう。組織委の現場スタッフや運営関係者のことを思うと、本当に気の毒です。過労死する人が出ても不思議ではないですよ」
他方で、海外の選手が五輪出場を辞退する可能性はないのか? 例えば、前述した森の女性差別発言は仏AFP、英BBC、米ニューヨーク・タイムズなどで報じられ、海外からも猛バッシングを受けた。
「そこはあまり関係ないと思います。開催国の組織委の不祥事が、海外の選手の大量辞退につながるとは思えません。五輪に人生を懸けているような選手からしたら『なんでそいつの発言で我々の舞台が奪われなければならないのか』という話で、問題を起こした当人が責任を取って辞めれば済む。あるいは、単純にコロナが怖くて辞退する選手もいるかもしれませんが、欧米の国際大会を経験している選手であれば、日本のほうがよほど安全だと感じるのでは」(C氏)
C氏によると、東京五輪が中止になる可能性があるとすれば、WHOが「マジでパンデミックが危ない」と判断したときか、もしくはIOCも無視できないほど国内で猛烈に「中止」の世論が高まったときだという。後者の可能性にかける場合、組織委や政府の今まで以上に致命的な不祥事を待たねばならないのだろうか。やるも地獄、やらぬも地獄である。
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