『青天を衝け』の竹中直人好演で注目を集める徳川斉昭と違い、外国人に寛容だった家康の功績
2021/04/04 14:00
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明治維新の不平等条約改正に一役買った救出劇
1888年(明治21年)、日本とメキシコは修好通商条約を締結する。日本が欧米諸国と不平等条約を結ばされている中で、初めての平等条約だった。メキシコ側は日本が1609年にロドリゴ一行を助け、無事メキシコに帰還させた恩義を忘れずに西洋国家として初めて、日本と平等の立場で条約を結んでくれたのだ。
1978年に来日したメキシコのホス・ロペス・ポルティーリョ大統領は多忙なスケジュールの合間を縫い、救出劇の舞台となった御宿町を訪れた。町民たちに「エルマーノス・デ・オンジュク(御宿の兄弟たちよ)」と語りかけたという。町民たちも大統領を熱烈に歓迎し、法被(はっぴ)を着せ神輿に担ぎ練り歩いたという。
大河ドラマ『青天を衝け』では、開国の決定をした老中首座・阿部正弘(大谷亮平)を竹中直人演じる徳川斉昭が、「東照神君の血を引くこの斉昭が(天子様に)言上する」と詰め寄るシーンが登場する。だがここまで見てきたとおり、東照神君こと家康は200年以上後の子孫の斉昭よりはもう少し頭も柔軟だったようで、海外から来た外国人たちとも必要に応じて会っていた。家康のロドリゴ一行に対する寛大な措置が、最初の西洋国家との平等条約に繋がるのだから、歴史は面白い。
最終更新:2021/04/05 10:36
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