地上波で“ユニットコント番組”が乱立も不安だらけ…『新しいカギ』のゴールデンレギュラー化は暴挙か
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2019年からのお笑い第7世代の台頭の影響もあってか、昨年末くらいから地上波テレビにおける「コント番組」が急増している。
昨年12月には、3時のヒロイン、ぺこぱ、四千頭身による『Do8』が3週にわたってフジテレビの深夜に放送、3月22日には23時台で全国放送された。
今年1月には、チョコレートプラネット、霜降り明星、ハナコによる『新しいカギ』(フジテレビ系)が特番として放送され、4月23日からは毎週金曜20時のゴールデンタイムでレギュラー化される。
また、チョコレートプラネットをメインに、シソンヌ、さらば青春の光、3時のヒロイン、空気階段、Aマッソ、かもめんたるなどが出演する『激ヤバ!チョコプラ修羅場劇場』(読売テレビ・日本テレビ系)が昨年12月に放送され、3月に第2弾も制作された。
そして、3月31日にはマヂカルラブリー、空気階段、ニッポンの社長、シソンヌが出演する『コントミチ「笑う心臓」』が日本テレビで放送された。
いずれも複数組の芸人たちがユニットコントを繰り広げるという番組。往年の『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)や、ダウンタウンやウッチャンナンチャンが出演していた『夢で逢えたら』(フジテレビ系)などのコント番組を思い出させるものだ。
「第7世代が登場したことで、お笑い賞レースも一気に盛り上がり、ネタ番組人気も復活。そこで次なるステップとして“ユニットコント”という流れになっている形です。単なる“ネタ”であれば、地上波でなくてもYouTubeでも見られますが、ユニットコントとなるとやはり地上波でないとなかなか見られないもの。テレビ局としては、そこにこだわりを持っているんです」(テレビ局関係者)
コント番組では、台本作りにセット作り、そしてメンバーが集ってのリハーサルと、とにかく時間がかかるものだ。
「ネタ番組であれば、芸人にある程度任せることができますが、コント番組ではそうはいかない。長い時間をかけて準備をして作り込むので、スタッフも芸人も拘束時間が長くて、コスパが悪い。しかも、旬の人気芸人をキャスティングするので、スケジュールを押さえることも簡単ではない。だから、結局不定期の放送になってしまうんです。昨年末とこの春に多く放送されているのは、単純に改編期で特番の枠が多いからということ。今後も基本的には、不定期で放送する番組が多いと思います」(同)
そんななか、フジテレビ系『新しいカギ』は、まさかのゴールデンタイムでのレギュラー化だ。
「『新しいカギ』は相当なチャレンジですね。1時間のコント番組を毎週放送するとなると、出演者は絶対に疲弊します。しかも、チョコプラも霜降りもハナコもほかに沢山仕事があって、かなり忙しいので、リハーサルを十分にするのも大変でしょう。ユニットコントのクオリティーが低くて、それぞれの“本ネタ”のほうが面白い……なんてことにならなければいいんですけどね」(同)
志は高くても、それを実現するのは難しい地上波でのコント番組。乱立した番組のなかで、ひとつくらい生き残れば万々歳といったところか。
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