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志村けんさん急逝から1年…最期の1カ月から見えた「酒と女」への愛

志村けん

 昭和、平成、令和のテレビ界をコント魂で席巻した人気コメディアンの志村けん(本名・志村康徳)さん。昨年3月29日に新型コロナウイルスによる肺炎で急死してから1年が経過しようとしているが、筆者は生前、志村さんと親しかったテレビ関係者や水商売関係者への取材から、急死までの約1カ月間の足取りに関する情報を入手した。

 「生前の志村さんの付き人兼運転手が、志村さんの素顔を綴った本を出版しましたが、志村さんがコロナに感染して急死するまでの運転手は別人。彼は寡黙で、志村さんに関して固く口を閉ざしています。それでも、その後に判明した死に至るまでの約1カ月の行動で、志村さんが死ぬまで酒と女を愛していたことがわかりました」(志村さんの飲み友達だった広告代理店マン)

 当初、志村さんへの感染経路をめぐっては、銀座のクラブママたちの中傷合戦にまで発展したが、ここにきて、徐々に志村さんの約1カ月の足取りが明らかになってきた。

 「昨年3月6日に、志村さんは、銀座8丁目にある高級クラブ『B』に、アダルトビデオ会社社長の接待で飲みに行っているんです。志村さんはもともと、六本木のクラブやキャバクラに頻繁に通っていましたが、六本木のクラブホステスだったAさんが昨年1月、銀座8丁目のクラブ『L』に移ったことで、銀座にも行くようになったんです」(志村さんの飲み友達だったテレビ関係者)

 Aさんと志村さんは、Aさんが18歳の頃、六本木の有名クラブチェーン「K」でホステスをしている際に知り合い、その後、親密な仲に。恋人関係が終わったのちも志村さんはAさんの面倒を看ていたといい、実際、志村さんの死後も、Aさんは志村さんの実兄と連絡を取り合ていたという。

「3月6日、志村さんはAさんの店には顔を出さなかったそうですが、たまたま志村さんの車を見かけたAさんが、志村さんにメールをしたところ、“Bにいた“と返信がきたそうです。その後、『B』から3人のコロナ感染者が出て、店は臨時休業しました。そのため、志村さんもそこで感染したのではないかという疑惑は残っています」(Aさんと親しいクラブ関係者)

 その後、3月10日にバラエティ番組『あいつ今何してる?』(テレビ朝日系)の収録のため、スタジオ入り。これが最後の番組収録となってしまったが、当日、番組スタッフが、眠そうにしていた志村さんに“昨日遅かったんですか?”と尋ねたところ、前夜飲んでいたことを明かしたという。

「志村さんは、六本木ヒルズの横にあるバカラバーで、明け方の4時まで『千鳥』の大悟と渡辺直美、それに『ハライチ』の澤部佑の3人と飲んでいたと話していました。というのも、2月20日が志村さんの70歳の誕生日だったのですが、当日祝えなかったため、大悟が“今日は俺に奢らせてください”と申し出て、一緒に飲んだそうです。ただ、普段、居酒屋で飲んでいる大悟は、請求額の大きさにびっくりしていたと笑っていました」(番組スタッフ)

 『あいつ今何してる?』の収録後、志村さんは、映画『キネマの神様』のクランクインまでオフを取るつもりでいたそうだが、事務所が勝手に仕事を入れてしまったため、マネジャーと揉めていたという。

「その後、15日にめまいを覚えた志村さんが自宅の階段から転倒。彼の主治医で、志村さんが絶大な信頼を寄せているB院長がいる麻布十番のクリニックに運ばれ、検査を受けたものの、その時は脳にも肺にも異常はなかったそうです」(前出のテレビ関係者)

 さらに17日には、麻布十番のバーで、“調子が悪いから”と、焼酎のソーダ割を2杯飲んで帰宅したという。

 「それが最後のお酒になってしまいました」(前同)

 翌日18日、様子が一変。意識不明に陥った。

 再び麻布十番のクリニックに運ばれ、検査したところ、肺が真っ白になっていたため、B院長の判断で東京都済生会中央病院に緊急搬送。あらためて検査を受け、23日にコロナ陽性と判明。その後、集中治療室で治療を受けたが、29日、帰らぬ人となってしまった。

「志村さんの遺作となった映画『キネマの神様』は、志村さんの意思をついで沢田研二が代役を務めました。先日、公開日が8月6日に決まりました」(映画関係者)
 
 コント魂のみならず、最後まで酒と女を愛した志村さん。改めて合掌。

本多圭(ジャーナリスト)

芸能取材歴40年以上、タブー知らずのベテランジャーナリスト。主な著書に『 スキャンダルにまみれた芸能界のトンデモない奴ら』など。

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最終更新:2021/03/28 10:00
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