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あなたの寝ぼけたツイートが高値で売買される? 脚光を浴び始めたNFTはコンテンツの起爆剤になるか

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※イメージ画像

 世界各国のアート、エンターテインメント業界など、デジタルコンテンツを扱う産業から、近年、熱烈な関心を集めているキーワードがある。「Non Fungible Token」、略して「NFT」だ。

 NFTは、「コピーや複製ができないデジタル資産(トークン)」や、各デジタル資産の所有者が誰であるかを明示する「デジタル認証およびその技術的手法」の総称だ。

 ……一体、どういうことなのか?

 まず、既存のデジタルデータは、音楽にしろ、写真にしろ、絵画にしろ、本質的には数字の羅列に過ぎない。そのため、コピーや複製が簡単に可能で、アナログなコンテンツに比べて価値を保存することが困難だった。

 そこで使われ始めたのが、ビットコインなどで有名なブロックチェーン技術だ。

 ブロックチェーンは、現存するテクノロジーでは「改ざんがほぼ不可能」とされる、いわゆる“デジタル台帳技術”(記録帳)だ。改ざんできない台帳(ブロックチェーン)上で認証を付与することで、一点もの、もしくは数量限定など価値をコントロールできるようになったデジタルコンテンツ、すなわちNFTである。制作者や保有者・最終購入者が誰かを改ざんできないよう記録することができるのもNFTの特徴となっている。

 NFTはデジタルデータの価値を跳ね上げる。

 最近では、デジタルアーティストとして有名なBeepleのNFTアート作品「Everydays – The First 5000 Days」が、約75億円で落札された。この金額は、現存するアーティストの記録第3位、そしてデジタルアート作品としては過去最高額となる。

 カナダでは、とある女性のエピソードが話題になった。三人の子供を育てながらアートを学んでいた女性は、ある日、自分の油絵作品をNFT化して販売。それまで、ギャラリーで個展を開いた経験もなかった彼女は、500カナダドルくらいで売れればうれしいと考えていた。しかし、オンラインオークションでは、16作品合計10万カナダドル(約900万円)で落札され、生活のためのカードの負債も返済。新たな生活を送れるようになったという。

 ほかにも、育成ゲームのデジタル猫が数千万円で取引されたり、テスラモーターズ社のイーロン・マスクのNFT作品が約1億円で落札されたというような話題がここ数年相次いで報じられている。

 直近では、ツイッター共同創業者兼CEOのジャック・ドーシーが、自身の初ツイートをNFTとしてオークションに出品。日本円にして3億円で落札されるという一幕があった。なお、ゲーム業界もNFTには強い関心示している。アイテムやキャラクターを本当の意味で“レア化”したり、ゲームの外で売買できる仕組みを生み出せるからだ。

 日本では、3月に入って大手であるスクウェア・エニックスがNFT開発に参入するとして大きな話題になっている。

 極論すれば、マンガでも、書道の書でも、家族の記念写真でも、権利書など書類でも、あらゆるデジタルデータを、リアルな“モノ”のように、相応の価値で売買・譲渡することを可能にするのがNFTの力だ。

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