乃木坂46秋元真夏も語り継ぐ、「ネタからベタへ」のテレビバラエティスキル
#アイドル #東野幸治 #テレビ日記 #錦鯉 #秋元真夏
テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(3月14~20日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。
秋元真夏「『かわいい、もう、このネコ飼いたい』とか思ってる場合じゃなくて」
「VTRを見ながら二番手ぐらいに面白いやつを探して、そのことを言えるようにしておく」
乃木坂46のキャプテン、秋元真夏はそう語った。14日の『乃木坂工事中』(テレビ東京系)で放送されていたのは、乃木坂の先輩メンバーが後輩にバラエティ番組での技術や心構えにいてレクチャーする企画。第1期生である秋元は、VTRを見てコメントする番組でのコメントの仕方を教えていた。
秋元いわく、そのような番組で最初にコメントが求められるのは番宣で出演している俳優だ。アイドルの順番はその次に回ってくる。だから、用意するコメントは1つではいけない。VTRを見ながら2つ目のコメントを考えておかなければいけない。
「VTRみてるときも、ネコが出てきて、『かわいい、もう、このネコ飼いたい』とか思ってる場合じゃなくて、ちゃんと何か考えながらみなきゃいけない」
番組ではその後、同じく1期生の高山一実や齋藤飛鳥が自身がバラエティに出演する中で身につけてきたスキルを語っていった。
そんな番組を見ながら、ここまで来たか、と思った。
最近、芸人がテレビの中でテレビでのパフォーマンスについて語る場面を見ることが多い。そこではたとえば、バラエティ番組での細かな技術や、情報番組で真面目なVTRを見るときの顔の作り方、番組側から求められる役割に対する悩みや葛藤などが語られる。芸人の来歴が振り返られることもある。
具体的には、『あちこちオードリー』(テレビ東京系)や、『やすとものいたって真剣です』(朝日放送)、『さまぁ~ず論』(テレビ朝日系)が典型的だろうか。芸人がゲストのときの『バナナサンド』(TBS系)や『しくじり先生』(テレビ朝日系)もそうだろう。最近は『金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)もそういう傾向があるように思う。
いや、芸人がテレビの中の自分たちをテレビの中で振り返って語り直す番組は、今に始まったものではない。『アメトーーク!』(テレビ朝日系)はずっと前からそういうことをやってきた。20日には『笑いの創造神たち』(NHK総合)で芸人が芸人のネタについて語る番組をやっていたけれど、実はこの手の番組を継続的に放送してきたのはNHKだという印象もある。
さらにいえば、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)がずっとやっていた芸人をドキュメンタリー的視線で楽しむ見方の延長線上にあるようにも思う。『めちゃイケ』ではネタだったそんな見方が、ベタ寄りになってきたのかもしれない。そうだとすると、芸人が自分たちについて語る番組が最近増えている印象があるとしたら、それは量的な変化だけでなく、ネタからベタへの語り口の比重の変化も理由かもしれない。
で、そんなテレビの中の自分たちをテレビの中で振り返って語るという企画を、芸人ではなくアイドルがやる。バラエティ番組での立ち居振る舞いを、芸人からレクチャーされるのではなく、アイドル自身がグループ内で語り継ぐ姿が番組になる。なるほど、ここまで来たか、と思った。
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