プロ野球、“9回打ち切り&試合開始時間繰り上げ”で「得する人、損する人」
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3月26日にレギュラーシーズンが開幕するプロ野球が、今年の試合において延長戦を行わず9回で打ち切ることが決定した。
日本野球機構とプロ野球12球団が18日に臨時のプロ野球実行委員会を開いたもので、新型コロナウイルス感染拡大防止の点から、政府が定めるイベントの終了時間を意識しての対応となっている。また、同様の理由から一部のエリアの球場での試合開始時間の繰り上げも決定的となった。
プロ野球関係者はその事情について次のように語る。
「延長戦については昨年も、選手の負担軽減を目的としており延長10回で打ち切り、今年も継続する予定でしたが、試合時間のスピードアップを掲げていたにも関わらずあまり効果がなかった。昨年のセ・リーグの1試合平均時間は3時間13分で、パ・リーグは3時間18分。現場では3時間を切らないと短くなった感覚はあまり得られない。結果、今回の対応は賛成する関係者は多いと思います」
一方で悲観的な要素が多いのは試合時間の繰り上げで、今のところ15~30分程度が検討されているという。
「まずもって困るのは試合を中継するテレビ局やラジオ局です。平日のナイターなら18時開始というのを大前提に、放送時間やCMの契約まで行っています。それを直前に変えられても対応できません」(同)
球団にとってもマイナス要素しか見当たらなさそうだ。
「現在、関東圏の球場は1試合5000人までの入場制限をかけており、段階的に引き上げられるかは政府の方針に従うこととなっています。ただでさえ、収入減が続いているのに、試合が前倒しになればチケットの払い戻しを希望するファンもいるでしょう。さらに利益率が高い飲食関係も収入源が予想される。何より、仕事帰りのお客さんが球場に到着したら『試合が5回まで進んでいた』なんてことも現実になってしまう。正直な話、どうしようもないところまできてしまった」(同)
春に向けて気候が暖かくなり、歓送迎会や花見のシーズンを迎え街中を行きかう人の数は急増、さらに変異株の影響も懸念される中で今後、新型コロナウイルスの新規感染者数が急増する危険性もある。
「状況によっては試合開始繰り上げの対象エリアが拡大することも考えられる。しかも、突然変更を余儀なくされることも」(同)
今年もプロ野球はコロナに振り回されることになりそうだ。
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