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滝沢カレンも“おじさん”芸人も…テレビの中の出会いと別れと悲哀と笑い

【完成】滝沢カレンも中年芸人も…テレビの中の出会いと別れと悲哀と笑いの画像1
滝沢カレンInstagramより

 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(3月7~13日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

滝沢カレン「もう……テレビ壊します」

 春は別れと出会いの季節。テレビでも終わる番組があれば始まる番組もある。終わってほしい番組が終わらないこともあれば、終わってほしくない番組が終わってしまうこともある。

 たとえば、『伯山カレンの反省だ!!』(テレビ朝日系)。神田伯山と滝沢カレンがロケをしたりVTRを見たりゲストを迎えてトークをしたりする番組だったけれど、先日終了が発表された。

 番組の緩い雰囲気か、伯山との相性の良さか、『反省だ!!』は滝沢が最も素敵に映る番組だった。『踊る!さんま御殿!!』や『行列のできる法律相談所』(ともに日本テレビ系)に出ているときのような緊張した姿ではなく、とても自然体。とても魅力的。彼女の楽しそうな姿を見ることで、なんだかこちらも楽しくなってくる。彼女の“面白さ”だけでなく”かわいさ”も引き出す、他にない番組だったとも思う。

 滝沢自身も番組終了にはショックだったようで、「どなたか、うちにあるものなんでもあげるので『伯山カレンの反省だ‼︎』だけは取らないでください」といった文章を自身のインスタグラムに投稿していた。番組終了の話題になった13日の放送では、ゲストの笑福亭鶴瓶の「(伯山が新番組を)違う人とやってたらどう?」という問いかけに、滝沢はこう答えた。

「もう……テレビ壊します」

 あるいは、『勇者ああああ』(テレビ東京系)。アルコ&ピースがゲストとともにゲームに関する企画を遂行していく番組だったけれど、こちらも3月いっぱいでの放送終了が発表された。

 昨年10月からは、放送時間が深夜帯からプライムタイムに移動した同番組だったが、ネジが外れた企画は相変わらずだった。園山真希絵といった他の番組ではあまりお目にかかれないキャスティングも魅力だった。放送時間が上がっても変わらず攻めていきますよ、みたいな雰囲気を醸し出す番組は多いけれど、それがただのポーズで終わらず実際に“攻めの姿勢”を崩さずに散った番組を私は近年あまり知らない(今後は有料配信に移行するらしいので完全に番組が終了するわけではないし、そこまで見越しての“攻めの姿勢”だったのかもしれないけれど)。

 13日の放送では、番組終了に関してアルコ&ピースの平子祐希が次のように語った。

「深夜からプライムに行って、なんかちょっと『薄くなった』とか『3年で終わっちゃったな』とかあるけど、半年で終わるってあるんだね。こんな綺麗にスカッと」

 あと、番組は続くもののMCが変わる番組も。『5時に夢中!』(TOKYO MX)は、ふかわりょうが3月いっぱいで9年間続けたMCを辞めることが発表された。

 個性の強いコメンテーター陣を次々とさばいてコーナーを進めていく手腕はいつも見事で、いつも面白かった。デビュー当時は「お前ん家、天井低くない?」といったひと言ネタをやっていたふかわ。今ではそんなネタをやることもほとんど無くなった彼だけれど、『5時夢』の司会はあのころのひと言ネタの延長線上にあったのだろうとも感じる。

 たとえば、9日の放送でのワンシーン。老後の資産が足らないので長く生きたくないといった話を(少し冗談めかして)始めた作家の岩下尚史が、赤ちゃんポストの話題に関連づけて「私も“じいちゃんポスト”に入ろうかな」と言ったとき、ふかわは次のようにひと言添えてオトし、番組を次のコーナーに進めた。

「それ、棺桶の別名じゃないですよね?」

 季節が前に進むその前に、残りわずかの各番組を楽しもうと思う。

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