高橋一生“泣き俳優”の本領発揮か…『天国と地獄』イセ子ロスの視聴者が二度泣かされる理由
#綾瀬はるか #高橋一生 #天国と地獄~サイコな2人~
この重厚な物語の果てにあるのは絶望か、希望か。視聴者が辿り着くのは天国なのか、地獄なのか。
物語が終盤にさしかかり、たたみかけるような怒涛の展開が続いている日曜劇場『天国と地獄~サイコな2人~』(TBS系)。残すところあと2話となり、緊迫する物語の行方とともに、高橋一生の次なる演技に期待が高まっている。
『天国と地獄は』初回に16.8%の世帯平均視聴率(関東地区、ビデオリサーチ調べ/以下同)を記録、その後も13%~14%の高視聴率を維持、第6話からは視聴率が上昇し続け第8話は14.8%と好調のまま最終章に突入をした。序盤から急展開で話が疾走し、次々と謎が明らかになった第8話。ラストは、第1話から魂が入れ替わってしまっていた望月彩子(綾瀬はるか)と日高陽斗(高橋)が元に戻るために再度階段から転げ落ち入れ替わりを試す、というところで終わった。
起き上がった綾瀬の仕草や、高橋が低い声で威嚇している予告シーンなどからおそらく元に戻れた、と多くの視聴者が予測している。その上で、最終回を待たずして唐突に訪れた“イセ子”(中身が彩子の高橋一生)との別れに「来週から可愛いイセ子が見れないと知り大号泣のわたし」「戻っていたらもうイセ子には会えないんだね。イセ子、君を忘れない」「ずっとイセコを見たいって思っちゃう中毒」などとSNSでは早くも“イセ子”ロスの声が続出している。
確かに、本作での高橋一生の演技にはある種の中毒性がある。女性の役を演じるために、1年かけて食事面や体づくりの面で女性らしくなるための役作りをしてきたという高橋。最初はやや乙女すぎる感じがあったが、回を重ねるごとに馴染んでいき、いつからか自然に女性の望月彩子としてしか見えなくなっていった。細かな仕草や表情、全てがしなやかな女性らしさを体現していて、ちょっぴり強気でドジっ子な可愛らしい“イセ子”が人気だったのだ。
だが、高橋一生の本当の腕の見せ場はまだこれからだ。なぜなら“イセ子”ロスに泣く視聴者を、ラスト2回でさらに心を揺さぶり泣かせにくるのが俳優・高橋一生だからだ。
振り返れば第1話で男性の日高陽斗を演じていた高橋は、頭のキレるサイコパス殺人鬼として描かれていて、お得意の背中がゾワっとする怖い演技が印象的だった。しかし物語が進むうちに、日高が本当は周囲の人を思いやる愛情深い人物だということがわかってきた。サイコパスな殺人鬼などではない。それどころか、生き別れた双子の兄・東朔也(迫田孝也)が犯しているかもしれない連続殺人を止めるために独り奔走し、事件に関わってきたのかもしれない。
そして、ここからは物語の真実が明らかになっていく。兄の余命が残り僅かであることや、双子なのに両親のどちらに引き取られたかによって、天国と地獄のようにかけ離れてしまった2人の運命、兄の悲しい過去、殺人事件の真相、それらが描かれると思うと、この先の物語はただただ悲しい予感しかしないのだ。
まして、2019年放送のドラマ『凪のお暇』(TBS系)での泣きの演技で視聴者の心を揺さぶり究極の“泣き俳優”と言われた高橋一生だ。泣きじゃくる姿、静かに想いが溢れるように泣く姿、ぎりぎりで堪えこぼれそうでこぼれない姿、幾通りもの高橋の泣きの演技は、見る者の心にまっすぐに届き、深く震わせた。もしかしたらあの泣き姿がまた観られるのかもしれない。どちらにせよ、本来の愛情深い男性の人格に戻った高橋の演技に、視聴者は再度泣かされることは間違いなさそうだ。
3月14日の今夜、放送される最終回前話。いよいよ大詰め、物語の原点である奄美が舞台となるようだ。どうか登場人物の皆が救われ、幸せになってほしいと願っているのは筆者だけではないだろう。
■番組情報 日曜ドラマ『天国と地獄~サイコな2人~』
TBS系/毎週日曜日21時~
出演: 綾瀬はるか、高橋一生、柄本佑、溝端淳平、中村ゆり、迫田孝也、林泰文、野間口徹ほか
脚本:森下佳子
編成・プロデュース:渡瀬暁彦
演出:平川雄一朗、青山貴洋、松木 彩
プロデュース:中島啓介音楽:髙見 優
主題歌:手嶌葵「ただいま」(ビクターエンタテインメント)
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/tengokutojigoku_tbs/
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