トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 晋平太、ディスはリスペクトの表れ

『フリースタイルティーチャー』晋平太の戦略は吉と出るか? 徹底リサーチありきのディスはリスペクトの表れ

「相手を研究してディスるのはリスペクトがあるから」

 スチューデントの最注目が9太郎なら、ティーチャーの最注目は晋平太である。晋平太が水野勝(BOYS AND MEN)に伝授したのは、対戦相手ごとに徹底分析し、的確なディスをあらかじめ練っておく“対戦チーム攻略法”である。例えば、9太郎を想定した攻略法は以下。

水野  「僕のことを『凄く好き!』って言ってくれて『連絡先を交換しましょうよ』って言ったら凄い喜んでくれたんですけど、最近あんまり連絡が来なくて、ビジネスだったのかな? って」
晋平太 「おー、いいじゃない! その話をしよう。『LINE返さねぇ ビジネスフレンド』」
水野  「『俺の優しさ どうしてくれんの』とかいいですか?」

「LINE返さねぇ ビジネスフレンド 俺の優しさ どうしてくれんの」、いいパンチラインだ。さらに、強烈だったのは優勝候補・岡野海斗(Boom Trigger)についての分析である。

水野  「僕が言うのもおこがましいですけど、あんまり存在を聞いたことはなかったですね」
晋平太 「じゃあ、“売れてないマウント”発動だな。ガーって上手いラップかましてきても『うるせー。ってか、おまえ誰!?』って」
水野  「(笑)」
晋平太 「『知らねえ』って言いながらも勉強しまくるっていうのがマナーですからね。知ってんじゃねえかよみたいな。リスペクト以外の何物でもないからね」

 つまり、水野の人間ウォッチング力を下敷きに晋平太が戦略を定めるというやり方。それにしても、晋平太のアドバイスはパンチ強めだ。授けるディスもキツい。でも、ただキツいだけじゃない。“売れてないマウント”をしながら相手を勉強しまくってリスペクトを表す。なるほど、ディスとリスペクトが両立している。このペアが放つディスはベースにリスペクトがあるのだ。

 1つ、気になることがある。この手の攻略法は自分のペースに引き込めれば盤石である。でも、想定外の流れに引き込まれるとパニックになりかねない。あと、相手ごとに作戦を用意してディスる戦略を採ると、そのチームは勝率が低くなるケースがこれまでは多かった。DOTAMAは好んでこの戦略をスチューデントに伝授していた気がする。杞憂に終わるといいのだが。

 9太郎の声量の無さを前ページで指摘したが、他のスチューデントにもそれは言える。自信の無さが表れてしまっているのだ。それなりにスキルがある者もいるのに、もったいない。

 そういう意味で、今回はスチューデントよりもティーチャーが見どころのシーズンという気がする。現時点では晋平太とKEN THE 390の頼もしさが頭一つ抜けている。あと、今シーズンが終わったら、次は男性アイドルと女性アイドルをシャッフルしたメンバーで総当たり戦を見てみたいかもしれない。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

記事一覧

サイト:Facebook

てらにしじゃじゅーか

最終更新:2021/03/09 19:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画