トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 最終回に向けジャニーズファンの“献身”で視聴率上げか?

玉森人気にあやかりたい『ボス恋』…最終回に向けジャニーズファンの“献身”で視聴率上げか?

『オー! マイ・ボス! 恋は別冊で』公式サイトより

 視聴率の頭打ち感がいよいよ否めなくなってきた。3月2日に上白石萌音主演の『オー! マイ・ボス! 恋は別冊で』(TBS系)の第8話が放送され、世帯平均視聴率は11.8%(関東地区、ビデオリサーチ社調べ)を記録。初回から2桁台を崩さず安定しているが、最終回まで残り2話にしては盛り上がりに欠けるのだ。ヒット作となるにしてはどこか心もとない部分が、視聴率にも表れている。

 同じ火曜枠で12月まで放送されていた森七菜主演の『この恋あたためますか』が、最終話近くまで視聴率1桁台だったことを考えると『ボス恋』は優等生なのだろう。シンプルに話としておもしろいのかもしれないが、SNSを見てみるとどうも理由はそれだけではなさそうだ。

 Twitterを見てみると、感想ツイートの最後に記されていることが多いのが「Luv Bias / Kis-My-Ft2」の文字。つまりこれらは、キスマイが歌う主題歌「Luv Bias(ラブ バイアス)」をしっかりツイートに載せてアピールする玉森ファンたちのつぶやきなのだ。そう考えると、先日モデルプレスが発表した「今期最もハマっているドラマ」で『ボス恋』が、「21年冬ドラマ版・胸キュン男子」ランキングで潤之介(玉森裕太)が、それぞれ1位に輝いていることにも納得がいく。2位との大きな票差には、組織票を感じざるを得なかったからだ。安定感のある『ボス恋』の視聴率の一部が玉森ファンに支えられていることに間違いはないだろう。

 制作側としても、これを逃す手はない。第8話では芸人のなだぎ武が演じる副編集長・半田進が持ちネタである「ディラン・マッケイの自転車ポーズ」を披露していたのだが、『ボス恋』が演出に入れ込む“中の人ネタ”も玉森はダントツで多い。Kis-My-Ft2の冠番組『キスマイ超BUSAIKU!?』(フジテレビ系)に登場したことのあるケーキ店が登場したり、奈未の想像というかたちを借りて、犬の着ぐるみに身を包んで翻弄してくる玉森が見られたり。第8話は「彼氏ができたらやりたい10の事」というタイトル通り、中学生の奈未が書いていた「やりたいことリスト」を潤之介がひとつずつ実行していくというストーリーが描かれた。恋をすれば一度は想像していそうなベタなシチュエーションを、すべて玉森が演じてくれるという贅沢さだ。

 玉森ファンに頼りきりでは、最終回に向けた劇的な視聴率アップは望めないかもしれないが、『ボス恋』がこのままファンサービスに振り切っていく可能性は十分ありうる。なぜなら、前回まで視聴者を唸らせていた中沢(間宮祥太朗)は失恋し、この先大きな動きがあるとは思えない。望みがあるとすれば、いまだに煮え切らない鬼上司の麗子(菜々緒)と出版社副社長・宇賀神(ユースケ・サンタマリア)の関係だろうか。仕事はできるが、恋愛となると急に不器用さをのぞかせる二人は確かにかわいらしい。ただし、残り2話でどこまで掘り下げられるかは疑問だ。いっそファンサービスに徹して、キスマイファンやジャニーズファンに的を絞って惹き込んでいくしか、視聴率アップの道はないのかもしれない。

■番組情報
火曜ドラマ『オー! マイ・ボス! 恋は別冊で』
TBS系/毎週火曜日22時~
出演:上白石萌音、菜々緒、玉森裕太、間宮祥太朗、久保田紗友、亜生(ミキ)、秋山ゆずき、太田夢莉ほか
脚本:田辺茂範
演出:田中健太、石井康晴、山本剛義
プロデュース:松本明子
音楽:木村秀彬
主題歌:Kis-My-Ft2 「Luv Bias」(avex trax)
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/BOSSKOI_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/03/09 16:00
ページ上部へ戻る

配給映画