小池都知事、五輪開催と新型コロナ対策で板挟み…恐れるは“中止論”か
#小池百合子 #東京五輪 #観客
東京五輪の橋本聖子大会組織委員会会長、小池百合子東京都知事、丸川珠代五輪担当大臣、国際オリンピック委員会のバッハ会長、国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長らによる五者協議が3月3日に開催。ここで、海外からの観客受け入れるかどうかの判断を、3月中にすることで意見が一致した。
だが早くも、“政府内では受け入れ見送り案が濃厚である”と一部メディアが報じており、縮小体制になることは必至だ。
まず五者協議後に、最も具体的な話を口にしたのは橋本会長で、受け入れについては五輪聖火リレーがスタートする「3月25日までに決めたい」と明かした。また、“政府内で海外の観客見送り案が浮上している”という報道については「そういうことはしていない」としている。
これまでも、海外観客は3月中、国内観客は4月中に決定するといった情報が、水面下で流れていたために、今回の発表は「概ねシナリオ通り」(全国紙政治部デスク)とみている。
「五者協議の狙いは国内の観客だけでも競技場に入れて、何としてでも開催にこぎつけるということ。今、主催者側が最も恐れているのは、世論が中止に同調することです。中止になれば損害も大きくなり、利権がらみで損する企業や人物も多数いる。中止というワードを誰も言いたがらないのはそのためですし、そこにいおいて五者の利害関係は一致したのでしょう」
一方で、小池都知事は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による政府の緊急事態宣言の延長を、1都3県の知事と意見をまとめた立場でもある。
「今回は菅首相自ら、『(延長は)2週間』と私案を披露するなど、『どっちが延長を先に言ったか』で争っている。政府と東京都は、なかなか握手できない状況が続いている」(同)
こうして政府と東京が新型コロナ対策について足並みが揃わない間にも、東京五輪の開催予定日は刻一刻と近づいている。現状の新型コロナの感染状況を鑑みれば、橋本会長が話したような「安全、安心な五輪開催」は難しい。新規感染者数の減少幅は鈍化しており、ここにきて神戸では新型コロナ約1000検体のうち、半数が変異株だったことも報じられた。変異株は従来のコロナよりも感染力が強いとされており、今後、置き換わる可能性が高い。そうなれば再び人々が命の危険にさらされ、五輪どころではなくなる。
ひとまずの“中止論”回避には成功しそうだが、五輪実現はまだまだ不透明だろう。
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