テレビ局、大きな声では言えない菅首相「称賛」の深い理由
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新型コロナウイルス感染拡大への対応や東京五輪・パラリンピックの開催可否に関するスピード感を持った対応ができず厳しい世論にさらされている菅義偉首相だが、意外にもテレビ局関係者からは「助かっている」と意外な声があがっている。
一連の対応については日々、ワイドショー番組を中心に批判的な展開が多く目立っており「視聴率もそこそこ取れている。関心が高い話題ですし生活にも直結する。まだまだ取り扱いは続くと思う」と話す。
だが、喜んでいるのは制作スタッフだけではない。コロナ禍でCM出稿が一時、激減していた営業セクションの関係者たちは「新型コロナ感染拡大が本格化する前の昨春よりも調子はいいかもしれない」と明かす。
「昨年12月から今年1月かけてもCM枠が完売状態のテレビ局は多かった。割引もしているので売り上げは“爆上げ”まではいっていませんが、それでも一時期の酷さは脱したとみています。今、調子がいいのは政府が携帯電話事業にメスを入れたことが一番大きいですね。大手3キャリア本体のCMはもちろんのこと、格安スマホブランドをそれぞれ立ち上げた。春は学生、社会人が新たなステージで活動する時期で購買意欲も湧く。年度末にもあたるので、予算消化でCM出稿してもらえるIT系クライアントを中心に意外と多い。今後もしばらくはこの流れが続きそうです」(同)
また、業種によっての格差も生まれており「アルコール関係を扱う飲料メーカーはやはり調子がよさそうですね。コロナ禍の巣ごもり消費で酒類の売り上げが好調ですから。冷凍食品も同様です。一方で飲食店関係のCMはやはり見なくなりました。1都3県について政府は緊急事態宣言延長を示唆しており、さらに影響は大きくなりそう。この分野の出稿は今後も減るでしょうね」(同)
それでも金のなる木を作ってくれた菅首相に容赦しないあたり、さすがは「鬼のテレビ業界」の怖さなのかもしれない。
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