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「グッとラック!」でミャンマーデモを真剣報道… 番組終了前の積極姿勢が好評価

「グッとラック!」でミャンマーデモを真剣報道… 番組終了前の積極姿勢が好評価の画像1
TBS「グッとラック!」公式サイトより

「グッとラック!」(TBS)は3月末終了を取り止めて、このまま続けた方が良くなくないですか?と、局のどなたかエラい人に進言もうしあげたい。いや、マジで。

 2日の放送では他局がコロナ報道に明け暮れ、あおり運転とかでお茶を濁してる裏で、ミャンマーでの軍事クーデターに反対し、日本でも行われている在日ミャンマー人たちによるデモについて報じた。朝のワイドショーでこれを丁寧に伝えるって、すばらしいことだ。先日の生活保護行政を丁寧に伝えたのに続いて「グッとラック!」、ほんと快挙。

 番組は、ツイッターで在日ミャンマー人デモへの「コロナ禍で集まって迷惑」などという的外れな批判があったことを伝え、それに対して日本に住むミャンマー人留学生ウィンさんによる、「日本人の皆さんへ」というツイッターで話題になった大きな画用紙に書かれた手紙を紹介した。

 手紙は「日本人のみなさん、コロナ禍の中ミャンマー人が多く集まり、抗議していることを申し訳なく思っております」と始まる、日本が完璧なもの。「私たちのデモは自分たちの平和と夢のため、頑張って生きるためなんです」と、デモのことを伝え、「ミャンマー国軍が人権を無視した行動に出て、民主制が損なわれています」と訴えた。

 そして、「他国でしか抗議することは恥ずかしく申しわけなく思っています。国連や先進国の方々の理解とご協力をお願いします」と結ばれていた。

 その手紙を受けて、ミャンマーの現状を軽く伝え、スタジオ・トークへ。

 まずは、志らくが「デモをする人たちを誹謗中傷するのではなく、どうやったらミャンマーを救えるのか議論をしなくてはいけないのに、国に帰れとかいうのは、発言の自由がある民主主義の国で恥ずかしいことだ」と、ツイッター世論を批判した。

 続いてロンブー淳が、「僕自身も海外のニュースはコロナに追われたり、仕事に追われて最優先事項になってないけど、世界で起きてることは自分たちの足で一歩進んで取りにいかないとならない。ウィンさんがこういう形で発信して広まったのはいいことで、グッとラック! がミャンマーのこと取り上げたこともいい」と、発言。

 何この流れ? 「サンデーモーニング」(TBS)かと思っちゃう?

 そして、3時のヒロインのゆめっちが「22才と若いウィンさんが発信するからこそ、私自身もこれを見て、関心を持った。それまで知ろうとしなかった。色んなことやらなきゃ、と考える若者が増えたのでは?」と言う。

 〆は、フリーライターの望月優大さんによる解説。それによるとミャンマーは昨年暮れに民主政権が選挙で圧勝したのに軍部がクーデターを起こし、それに反対する国民ほぼ総出のデモが行われている。それが一昨日から情勢が代わり、軍部が国民に銃を向けて射殺し始めて、すでに国内だけで問題は片付かない。広く世界が関心を持つことが大事なんだそう。

 番組は、じゃ、私たちに何が出来るか? を最後に探り、SNSなどで知った情報を発信するだけでもいいとした。

 ワイドショーで国際ニュースを取り上げた「グッとラック!」の伝える姿勢、すばらしい!

和田靜香(ライター)

1965年生まれ。静岡県出身。主に音楽と相撲のライターで貧困問題やフェミニズムにも関心が高い。著書に『スー女のみかた~相撲ってなんて面白い』(シンコーミュージック)、『音楽に恋をして♪評伝・湯川れい子』(朝日新聞出版)、『おでんの汁にウツを沈めて~44歳恐る恐るコンビニ店員デビュー』(幻冬舎文庫)などがある。

わだしずか

最終更新:2021/03/05 19:04
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