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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 青木真也が語る、コロナ禍での海外遠征

格闘家・青木真也「みんな再生数とかPV数に疲れている」コロナ禍で挑んだ海外遠征と格闘技界の今

格闘家・青木真也「みんな再生数とかPV数に疲れている」コロナ禍で挑んだ海外遠征と格闘技界の今の画像1
(写真/KOBA)

 格闘技界において、変わらぬスタンスを貫き通している青木真也。

 もはや説明不要のキャリアを持つ青木だが、彼が主戦場としているONE Championshipは、海外を拠点としている団体のため、昨年から新型コロナの影響で試合自体ができない状況が続いていた。しかし、今年1月22日にシンガポールで行われた『ONE: UNBREAKABLE』に青木は参戦し、元ONEウェルター級世界王座挑戦者のジェームズ・ナカシマ(米国)から見事な一本勝ちを獲ってみせた。

 今回は、ONE Championshipへの参戦から、コロナ禍の海外遠征から見えた違和感など、青木自身が感じたことを語ってもらった。

海外遠征で強いられた5回のPCR検査

──最初にお聞きしたいのですが、去年の試合数はどのような感じだったのでしょうか。

青木 去年は、MMAは1試合。グラッピングで1試合。厳しい年だったと思います。業界全体を見てもプロレスはありましたけれど、格闘技は少なかったですよね。

──青木さんとしては、試合数は多い方がいいのですか?

青木 僕の場合、試合があればあっただけやりたいタイプ。常にコンディションはいいんで、試合が来たらラッキーっていう気分でしたね。

──今回は、どのように試合のオファーが来ましたか?

青木 去年の12月19日にオファーが来ました。今までの担当じゃないところから声がかかったんで、組織系統が変わってきているんだなって気がしましたね。

──そもそも試合の一カ月前にオファーがあるのは、遅いのですか。

青木 格闘技的には近々。「ああ、このタイミングか」っていう感じでしたね。

──コロナ禍での渡航準備は、どのようなことが必要だったんですか?

青木:練習はもちろんだけど、選手以外の仕事でいうと、単純な試合に臨むにあたってのメディカルチェック。とはいえ普段の試合から、脳のCTから血液検査まで全部あるんで。うちの会社(注:青木ファミリー)の株主でもある杏クリニックで全部やってくれて。メディカル関係と、渡航に必要な書類の準備。事務関係のとかは毎回、変わらないので不便はない。助けてくれるスタッフとかはいるけれど、基本的には自分でやっています。

──メディカルチェックにしても、試合前の準備が色々と自分でされているというのに、驚きました。書類は英語ですか?

青木 英語です。僕、英語できるわけじゃないけど、だいたいやりとりわかるじゃないですか。スポーツの場合は、経験則というか、フォーマットがあるのであまり苦労はしないです。

──実際の試合日より、早くシンガポールに行っていましたよね。

青木 1月の16日に(日本を)出て、22日が試合でした。PCR検査は行く前に日本で1回、着いて空港で1回、2日後に試合用のPCRが1回、帰国前に1回、帰りの成田空港で1回。5回やったってことか。

──PCRの検査費用はどうされたのですか?

青木 僕が払ったのは1回、出国前のだけです。唾液じゃなく、鼻でやる検査でしたね。

──鼻からの検査は痛いと聞きますが……。

青木 僕それでいうと、毎月やってるというか。月何回やってるかわからないから、もう何も感じないな。ああ、そうかっていう感じです。

──青木さんがそれだけ検査を受けているっていうのは、意外でした。

青木 向こう着いて、即空港でPCR検査するんですよ。そのままホテルに行って、その結果が出るまではホテルの部屋から出ちゃいけない。ようは「この人は大丈夫です」っていうのが証明されるまでは、ホテルの部屋からも出られない。ホテルのその階だけは貸し切りで、隔離された状態になってました。最初から最後までその部屋で過ごしましたね。

──そこまで拘束されるのはわかっていた上での遠征でしたか。

青木 もちろん、もちろん! 向こうから貰う政府の渡航許可と、PCRの陰性の証明書があれば飛行機には乗れるので。でも、向こうに行って特に苦労することはそんなになかったですよ。

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