勢力図が変わる？　TBS新番組『ラヴィット！』 成功すれば『あさチャン！』もテコ入れか

『半沢直樹』のせいで夏目三久を切れない？

「TBSは『あさチャン！』『グッとラック！』が一向に視聴率が上がらずに朝の番組では大苦戦をしている。そこで、両番組ともにリニューアルをしたかったのですが、『あさチャン！』んの夏目三久を外すことが今年もできなかった。夏目の事務所である田辺エージェンシーは、絶好調で今後も続編を作る予定の『半沢直樹』で主演を務める堺雅人を抱えている。ここで夏目を降板させると半沢直樹の続編は作れないだろうという緊張感があって、身動きがとれない状況なんです。なので『あさチャン！』をリニューアルすることが難しく、『グッとラック！』の後釜番組では思い切った改革をすることになった」（民放関係者談）

　ただ、『ラヴィット！』が成功すれば、朝の番組戦争で大惨敗をしているTBSにも光がさすと言われている。

「朝の番組はどれも似たりよったりで、広告スポンサーが一番視聴率のいい番組に流れ、その他の局はジリ貧になる傾向がある。そこで、バラエティ番組を放送することで若い世代の主婦を狙い撃ちして新たなCMの場を作ろうとしています。これが視聴率的にも成功すれば、今度は『あさチャン！』の改革に入れるということなんです。帯番組ですから、広告で稼げるとわかれば単発ドラマの半沢直樹よりも収益は良いですし、田辺エージェンシーに首根っこを押さえられることも気にしなくて良くなる。なので、今回の『ラヴィット！』は社運をかけて取り組むつもりのようです」（民放関係者談）

　しかし、突然の朝バラエティが成功する可能性はあるのか？

「裏番組の『スッキリ』でおなじみのハリセンボン・近藤春菜も反吉本の芸人となっている。吉本としても、『スッキリ』を応援するよりも『ラヴィット！』に全面協力をするつもりのようで、話題になっている若手芸人をいくらでも出演させると言っているそうです。正直、朝の情報番組は年々視聴者も減っているのですが、『ラヴィット！』ではコロナ禍でリモートワークをしているサラリーマンやOLもターゲットに入れている。上手くハマれば、早々に『スッキリ』を超える可能性はあります」（民放関係者談）

　麒麟・川島がどこまで視聴者を取り込めるかは未知数だが、朝の視聴率争奪戦は加熱していきそうだ。

小林真一（フリーライター）

テレビ局勤務を経て、フリーライターに。過去の仕事から、ジャニーズやアイドルの裏側に精通している。

こばやししんいち