ほんこん、ブラマヨ、かまいたち山内…芸人が「保守寄り」になりがちな吉本の事情
#吉本興業 #芸人 #保守
多様性を認める社会へのアップデートが求められるようになった昨今。森喜朗氏が女性蔑視発言で東京五輪大会組織委員会の会長を辞任するなど、旧態依然とした価値観のままでいるがゆえに、強く批判にさらされるケースが目立っている。
ワイドショーでは、そんな時代の空気を察し、古い考えを持つ人々に対して厳しい意見を投げかけるコメンテーターも増えているが、その一方で保守的な意見を述べることが多いのが、吉本芸人たちだ。
「たとえば、130Rのほんこんさんなどは、関西ローカルのワイドショーを中心に、保守的論客としての存在感を高めています。千原兄弟の千原せいじさんも、自身の度重なる不倫が報じられる前までは、ほんこんさん同様、保守的な意見を発信するコメンテーターとして、ワイドショーに出演する機会も多かった。
また、フジテレビ系『バイキング』では、ブラックマヨネーズの2人が、どちらかというと保守寄りの意見を発することが多いですね。森喜朗前会長の騒動においても、森氏に対するバッシングが過剰であるとの考えを示していました。
あるいは、かまいたちの山内さんなどは、メディアで政治的、思想的な発言をすることはありませんが、かつて高須克弥や竹田恒泰の右寄りな発言のツイートに“いいね”をしていたことが明らかになりネトウヨだなんて揶揄されたこともありました」(芸能記者)
もちろん、革新的な意見もあれば、保守的な意見もあっていい。これらの吉本芸人たちの発言は何ら問題がないものだが、世の中の流れからすると逆行しているようにも見える。
「東京制作の番組については比較的ニュートラルな物が多いのですが、関西ローカルの番組は保守寄りになりがちな傾向がある。それは今に始まったことではなく伝統的なものであり、関西ローカルの番組を観て育ってきた関西出身の芸人が、保守寄りになるのは、自然なことだと思います」(同)
さらに、吉本興業の独自の文化も、保守寄りな芸人を多く生み出す理由になっているようだ。
「吉本は他の事務所に比べて、上下関係がかなり厳しくて、とにかく“先輩が絶対”という文化が根づいており、結果的に“保守的なものが強い”という考え方になりやすい。そういった考え方に従って何年もの芸歴を重ねてきている芸人さんにしてみれば、ここで急に考えを改めるというのも難しいのでしょう。これまでの芸人人生を否定するようなものですからね」(お笑い事務所関係者)
しかし、芸歴の浅い芸人たちは、必ずしも保守的ではないという。
「現在芸歴10年目くらいの芸人を境にして、吉本の養成所NSCの教育方針が変わったんですよ。それまでは、それこそ軍隊のような厳しさだったんですが、さすがに問題ありということになって、今はかなり緩くなっているんです。その結果、先輩後輩の関係もだいぶマイルドになっていて、上から下に伝統的な考え方を押し付けるようなこともなくなった。若手芸人たちは、いまの時代の流れに合った形になっているということです」(同)
吉本内部も徐々にアップデートしているということのようだ。先輩芸人たちが、意固地になって取り残されなければいいが……。
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