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『チコちゃんに叱られる!』「壁を感じるときは?」チコちゃん「民放との壁は超えられません」

なんJ語「ンゴ」はいつからギャル言葉に……

 番組に、『天才てれびくんhello,』(Eテレ)からあるVTRが届いた。てれび戦士であり、現在中学2年生の冨士原生くんが呈したのは「なんで国によって言葉が違うのかな?」という疑問だった。これが、この日最後のテーマだ。

「中学で英語を勉強するけど覚えるのが面倒くさくて、(世界中の言葉が)全部同じになっちゃえばいいのになって」(生)

 意外に答えるのが難しい質問だと思う。そして、チコちゃんが発表した答えは「大事なものがバラバラだったから」だった。って聞いても、あまりピンと来ないな……。詳しく教えてくれるのは東京外国語大学副学長の中山俊秀先生で、レポーターは生くんだ。

生  「なんで国によって言葉が違うんですか?」
中山 「その質問に行く前に、この世界で今話されている言語がどのくらいあるかわかりますか?」

 というわけで、生くんは世界で「こんにちは」の意味を持つ単語を集めてみた。すると、ハロー、グーテンターク、メル(ハ)バ、アロハ……などが集まり、合計数は50種類にのぼった。

中山 「お~、すごいじゃん! 頑張ったねえ。世界にある言語の数、今話されてるものだけで 7,000以上あります」
生  「50種類で満足してたのがちょっと恥ずかしくなります……」

 7,000以上って凄いな! それって方言も含まれているのだろうか……? 島国のように、分かれた別々の地域で別々の言語が話されているのは想像しやすい。でも、ヨーロッパやアフリカなど地続きのところや人の往来があるような地域でも、別々の言語を話すことは多い。その理由が、まさに「大事なものがバラバラだった」から。例えば、米は英語でRiceだが、日本語で言おうとすると稲、米、ご飯、めし、シャリなど状態やシーンで様々な言葉を使い分ける。これは、日本人にとってお米がすごく大事だったからである。他の例を挙げると、北欧のフィンランドで大事なものは雪だ。フィンランド語には雪にまつわる言葉がたくさんあり、ルミ(雪)、ソホヨ(湿った雪)、ホュトュ(粉雪)、ヒウターレ(一片の雪)……など、細かく言い分けている。遊牧しながら暮らすモンゴルでは馬が大事だから、オナガ(0歳馬)、ダーガ(1歳馬)、シュドレン(2歳馬)、アドー(馬群)、アズラガ(種馬)と言い分けている。人類は地球上の色々な違った環境で生き延びようとしてきた。暑いところもあれば寒いところもあるし、違った環境で適応するため、大事なことを仲間に伝えようとし続けた結果、違った言葉が生まれた……というのが先生の解説だ。いや、でもそれって地域によって名詞が多いor少ないだけの話になっているし、言葉の違いの説明にはなってないんだけど……。あと、世界の言語が1つになると文化、生き方も1つに統一されるという解釈が成り立つので、そこは少し恐ろしく感じられてしまった。

 この流れで、番組は渋谷界隈のギャルにフォーカスする。彼女たちの交わす会話をイメージした再現VTRが始まったのだ。その会話の内容とは「イェイイェイ」「最近なにしてリ?」「きのう江の島カレピと行った」「やりらふぃ~が多すぎて」「江の島ややりらふぃ~多い」「やりらふぃ~って 大勢で来るのよ」「しなしなする」「わかるンゴ」「まじわかるンゴ」「ンゴンゴって感じ」「イェイイェイ」……。もう、全くわけがわからない。以下が、番組が紹介した渋谷のギャル言葉だ。

・イェイイェイ:盛り上がったときの合いの手や乾杯に使う
・やりらふぃ~:テンションが高い人、音楽に乗って踊ってる人。または、特有のファッションをしている人
・しなしなする:萎縮すること
・カレピ:彼氏
・~して「リ」:「る」を「リ」に言い換える
・~ンゴ:語尾に付ける

 このVTRは「渋谷のギャルたちにとってはその場のノリや自分を可愛く見せることが大事なので、ノリが良くて盛り上がる言葉や響きの可愛い語尾が生まれやすいと考えられます」とまとめていたが、「ンゴ」は2ちゃんねる発祥のなんJ語だったはずだ。このVTRだけ見ると、なんJ民=渋谷ギャル説が成り立ってしまいそうである。なぜ、あのネットスラングが今はギャル言葉として浸透したのか、そこが1番知りたかった。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2021/02/26 20:30
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