性に奔放なのにアフターピルが買えない日本…薬局や空港でも買える海外ピル市販の実態とは
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──世界では、ドラッグストアだけでなく商店などでもピルが買える国もある。「ピル後進国」である日本がまず、見習うべき国はどこだろうか?(「月刊サイゾー」12月号より転載)
日本は「ピル後進国」と言われるが、統計的にピル使用率は3%ほどとされている。低用量ピルの普及率に関しては4%ほどだ。アフターピルの認可も2011年と先進国でもっとも遅く、ほとんど普及していない。一方、「フランス、ドイツ、イギリスなどヨーロッパでは約30~40%、米国でも約15%の女性たちがピルを服用している」(学会関係者)との話もある。
アフターピルが普及している国は多いが、アジアの中で日本がキャッチアップすべき国としては、タイが挙げられるかもしれない。タイではそれこそ「薬局はもちろん空港でも買える」(ナビタスクリニックの内科医・山本佳奈氏)そうで、もはや買っているところを誰かに見られたとしても気にするレベルにすらない。生活に自然と溶け込んでいる。他の東南アジアも同様で、薬局にバラエティーに富んだ商品ラインナップが取り揃えられている。
とあるタイ人女性B氏に日本の実情を話したところ、「それは知らなかった」と驚きを隠せない様子だった。
「日本は性に対してはとても奔放なイメージ。アフターピルの話はとても不思議です」(B氏)
世界各国の事情を調査している山本氏は「政府内で議論する人々は、海外の実情も知るべきだと思います。そもそも中絶手術自体を宗教的に禁止している国などはともかく、ドバイなどイスラム教で戒律が厳しそうな国でも普通に売っています」と状況を説明する。
そう考えると、世界の多くの国、特に先進国ではアフターピル=女性の権利云々という議論すらないのが現状。当たり前に売っているものなのだ。日本と同じような状況にあるのは韓国だが、こちらはアフターピルの「利権問題」に対するメディアによる追及が始まっている。
日本は宗教的に中絶を禁じているというような背景がある訳ではないのだが、世界で最もアフターピルへの強硬姿勢を貫く保守的な国という位置づけにある。政府が始めた議論は、その保守性の正体やタブーに迫るきっかけとなるのだろうか。
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