『チコちゃんに叱られる!』ネットの噂を全否定! 柔道の黒帯は「洗わないで使っていたら黒ずんだ」じゃない?
#岡村隆史 #堤真一 #橋本愛 #チコちゃんに叱られる!
2月12日放送『チコちゃんに叱られる!』(NHK)のゲストは堤真一と橋本愛。今月14日に放送をスタートした大河ドラマ『青天を衝け』(NHK)に出演中の2人だ。
『チコちゃん』にしてはイージーな問題?
この日最初のテーマは「なんで渡り鳥はV字で飛ぶ?」というもの。この問題をチコちゃんから問われた堤は、なんといきなりチコってしまった。「この番組始まって以来最短のつまんねーヤツだな」と嘆いたチコちゃんが発表した答えは、「楽チンだから」である。
詳しく教えてくれるのは『NHK紅白歌合戦』の得点カウントでお馴染みだった「日本野鳥の会」会長で、立教大学名誉教授の上田恵介先生だ。紅白のカウント任務を93年から麻布大学野鳥研究部に取って代わられた野鳥の会か……。
渡り鳥と言えば我々がよく知っているのはハクチョウやガンやツルなどだが、それ以外にも色々な小鳥がたくさんいる。ただ、V字型になって飛ぶのは大型の渡り鳥だけ。日本にやって来る渡り鳥は夏鳥・旅鳥・冬鳥の3つのタイプに分かれ、その中でV字で飛ぶのは体重およそ10㎏にもなるハクチョウなど大型の冬鳥である。スズメなど小型の鳥はその場からパッと羽ばたきすぐ飛び立つことができるが、ハクチョウなど大型の渡り鳥は体が重いので助走をつけて走って飛ぶ。体が重いのが理由である。
体が重いことで問題となるのは移動距離だ。例えば、ハクチョウは冬になるとエサを求めてシベリアより暖かい北海道や東北に向けておよそ3000㎞も移動する。自分が翼を付けて羽ばたいて飛ぶのを想像したら、どれだけ大変か容易に想像がつくだろう。では、どのように体力を持たせるのか? 大型の渡り鳥はエネルギーをなるべく節約するために、アルファベットのV字隊列を作って飛ぶ。なぜ、V字だとエネルギーを節約できるのか? 鳥の翼の先に上向きの空気の流れができるため、後ろの鳥はその上向きの空気の流れに乗り、エネルギーを節約して楽に飛ぶことができる……という原理だ。鳥は羽ばたくことで飛行機と同じように翼の下が高い気圧、翼の上が低い気圧になる。そのとき、翼の先端では高い気圧から低い気圧に空気が移動し、上向きの渦状の気流ができる。この渦は鳥の後方に残るので、後ろを飛ぶ鳥は上向きの気流に乗ることで体が押し上げられ、通常の羽ばたきよりも少ないエネルギーで楽に飛ぶことができるということ。長い距離を飛ぶ渡り鳥が楽に飛ぼうとした結果、自然とでき上がったフォーメーションがV字飛行なのだ。
でも、これって先頭の鳥は辛くないのか? いや、大丈夫だ。V字飛行している鳥をよく観察すると、先頭の鳥はしょっちゅう入れ替わっている。V字の先頭は上昇気流に乗れないため、負担の大きい場所を交代し合いながら飛んでいるのだ。このローテーションで思い浮かぶのは、パシュートや自転車競技などのスポーツである。人類は空気抵抗を減らすために戦略を積み重ねていった結果、先頭を交代させる技術を確立させた。でも、渡り鳥は遥か昔から合理的にやっている。誰にも教わらず、本能にローテーションが組み込まれていたなんて凄い。
というわけで、渡り鳥のV字型飛行の理由が今回は明らかになった。冒頭、番組史に残るほど速攻で堤はチコってしまったが、言ってしまうとこれってかなりイージーな問題だった気がする。だって、意外に有名な話だから。『チコちゃん』にしては、少し簡単な疑問だった。
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