野田聖子“日本初の女性首相”を占う知事選に辛勝も、自身の国政選挙に暗雲
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“日本初の女性首相”に最も近いといわれる、自民党ナンバー3の野田聖子幹事長代行。その足元を襲った岐阜県知事選をめぐるまさかの保守分裂騒動は、野田氏の将来を危ぶむ波乱含みの展開を見せていることを本サイト(1月13日)で予告した。野田氏をウオッチしている官邸関係者が語る。
「菅政権の支持率が下げ止まりませんから、『政府・自民党を救済するためには、将来の女性首相候補を擁立しか手がない』という観測が永田町で広まり、野田さんの株はますます上がっています。しかし、野田さんは自民党岐阜県連会長として知事候補の一本化に失敗し、かろうじて支持候補が勝利したものの、県連の分裂は決定的となり、年内に行われる衆院選で野田さん本人の当選すら危うくなっているんです」
県知事選の投開票は1月24日に行われ、野田氏イチ押しの現職知事・古田肇氏が38万8000票余りを獲得。反旗を翻した自民党県議団の擁立する江崎禎英・元内閣審議官の31万9000票余りを上回って逃げ切り、古田氏が5回目の当選を果たした。
だが、そこは政治の世界。ひとたび亀裂の入った県連内部は収拾がつかず、関係は悪化の一途をたどっているという。地元記者の話。
「県連は2月6日に執行部会を開きました。野田さんは、混乱の責任を取って県連会長の職を辞任すると表明したものの、返す刀で、反旗を翻した県議たちを多く含む執行部全員の辞表提出を求め、猛反発に遭いました。野田さんとしては執行部からアンチ野田の県議たちを締め出し、新たな体制で衆院選を迎えようとしたのですが、出鼻をくじかれた格好です」
それもそうだろう。野田氏は、ライバル候補の江崎氏を擁立した“岐阜県政界のドン”猫田孝県議(80歳)をやり玉に挙げて「長老支配の政治を変えたい」とメディア上でさんざん批判。これに対して地元世論から「父親代わりとして30年にわたって野田氏を支えた猫田県議を裏切った」と反感を買い、野田氏の取った行動を「親殺し」と酷評する向きもあったほどだ。
実際、江崎氏を擁立した猫田県議をはじめ、県連ナンバー2である県議の村下貴夫幹事長たちは執行部会の席上で「候補者を一本化するために県連の選挙対策会議を開くべきだったが、野田会長は会議を招集しなかった。その責任を自分たちが問われるのはいかがなものか」と反発し、ほかの県議らも追随したという。
こうした岐阜県政界の混乱は、野田氏の政治生命に暗い影を落としているという。それを如実に物語るのが、今回の知事選結果だ。
野田氏は衆院岐阜1区。このエリアは知事選における岐阜市とほぼ一致する。先の開票結果をこの岐阜市に限定してみると、得票数は次のようになる。
古田 63,933票
江崎 63,911票
そう、わずか22票差なのだ。これを衆院選に当てはめて分析してみよう。
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