『チコちゃんに叱られる!』やべっちポーカーフェイス発動!? 岡村の無表情は何を意味する
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「サーモンと鮭の違い」の悲劇
1月22日放送『チコちゃんに叱られる!』(NHK)のゲストは初登場の岩田剛典(三代目J SOUL BROTHERS)と、今回で2回目の登場のアンミカだ。
さて、この日最初のテーマは「スーパーで売っている鮭とサーモンって何が違うの?」というもの。アンミカは「外国で捕ったらサーモンで、国内で捕ったら鮭」と回答したが、これは不正解だ。いや、それが正解だと筆者も思っていたのだけど……。他に「海で捕れたら鮭で川で捕れたらサーモン」といった答えを筆者は予想したが、どうやらこれも違うらしい。チコちゃんが発表した答えは「生で食べられるのがサーモン、生で食べられないのが鮭」だった。
鮭とサーモンに生物学的な違いはなく、両者は同じ魚。スーパーでは銀鮭、白鮭、紅鮭などが、サーモンとしてはアトランテッィクサーモンやトラウトサーモンなどが売られているが、全て同じサケ科の魚だ。国産と輸入モノで分けているわけでもないらしい。違いは1つだけ。サーモンと呼ばれる魚は養殖モノなので生で食べられるが、鮭と呼ばれる魚は天然モノで生では食べられないのだ。その理由は、天然モノである鮭にはアニサキスがいる可能性があるため。
アニサキスとは魚介類を介して人に感染する寄生虫のこと。天然の鮭にはエサにしているプランクトンからアニサキスが寄生する可能性がある。生のまま食べるとヒトにも感染する可能性があり、アニサキスが胃や腸に噛みついて早ければ数時間で腹痛や嘔吐などの症状が現れる。でも、きちんと熱処理すれば死滅するので焼いたり煮たりすれば問題ない。一方、養殖モノのサーモンは人工飼料のエサを食べるのでアニサキスに感染する心配はほぼなく、生で食べても問題ないとされている。
この鮭とサーモンの分類方法は、日本だけのものだという。海外では加熱して食べるときも生で食べるときもどちらもサーモンと呼んでおり、特に区別はしていない。これは日本の寿司文化が大きく影響している。江戸時代に、北海道や東北地方で捕られる鮭は産卵のために海から故郷の川へ帰ってくるという習性が発見された。そして江戸時代中期になると、人はその習性を利用するようになる。戻ってきた鮭を囲って産卵期に漁を禁止して保護し、全国に出荷できる量の鮭を安定して確保するようになったのだ。その後、生のままでは傷んでしまうため保存の利く塩漬けにした鮭が全国へ広まり、江戸時代の朝食は鮭の塩焼きが定番になった。
結果、「鮭は焼いて食べるもので生で食べない」というイメージが強くなったのだ。だから、鮭が寿司屋で扱われることは長らくなかった。その証拠に、ほんの35年前に発売されたシブがき隊のヒット曲『スシ食いねェ!』には中トロやコハダなど歌詞に28種類もの寿司ネタが登場するが、鮭は登場しないのだ。というか、この曲を根拠として取り上げていいものなのか……?
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