蛍原徹「オープニングからもう泣きそう」 40歳過ぎてバイトやめられない芸人のふとした“オチ”
#芸人 #アメトーーク! #テレビ日記 #TAIGA
‘TAIGA「パパの給料で買ってあげられるように頑張るわ」’
話は戻って『アメトーーク!』の「40歳過ぎてバイトやめられない芸人」。番組内ではバイト内容や、40過ぎてバイトやめられない芸人のあるある、芸人を続ける支えになっている先輩の言葉など、笑いをまぶしながらも悲哀が見え隠れするエピソードが続いた。
中でも、「なぜ芸人を辞めずに続けるのか?」と尋ねられたときの、レアレア・桑折の言葉がズシりとくる。
「もう今さら辞めたとて、何も変わらないような気がして。辞めてしまうと、ただの45歳フリーターじゃないですか。やってることによって、何かしらのきっかけで人生が変わるかもしれない切符を握りしめてるような気がして。これを放したら駄目だと思って。で、辞めずにいます」
他の芸人たちも、「(芸人を)辞めてからの人生のほうが成功しない気がする」(5GAP・秋本)、「辞めた芸人がいると、その覚悟がすごいと思って尊敬する」(鬼ヶ島・野田)、「辞めるきっかけ、わかんないですよね」(神宮寺しし丸)などと同調の言葉が続く。
40歳を過ぎて芸人だけでは生活ができずにアルバイトを続ける。それはなんだか合理的ではない選択にも見えるのだけれど、それはおそらく実際に選べる選択肢が複数ある立場から見える世界なのだろうとも、桑折らの言葉を聞くと感じる。
彼らが自らたどり着き、同時にたどり着かざるをえなかったところ。「40歳過ぎてバイトやめられない芸人」のそれを、賢くない選択として断じてしまうのでもなく、芸人の残酷物語として業界批判に落とし込むのでもなく、かといって家族愛や芸人同士の支え合いの物語に一気に美しく昇華するのでもない、そんな語り方はないものか――。
番組のエンディング。TAIGAが番組収録を終えて家に戻り2歳の息子に語りかける。「トーマスのプラレール買ってやれるように頑張るな。パパの給料で買ってあげられるように頑張るわ」。息子はまだおぼつかない言葉で父親に問いかける。
「うーばーいーつ?」
面白くも苦味のあるオチが残った。
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