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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 東方神起・ユンホ“19禁MV”の凄味
VODで観たい映画レビュー「劇場と配信のあいだ」

東方神起・ユンホが韓国の名優ファン・ジョンミンと挑んだ“19禁MV”のスゴみ【劇場と配信のあいだ番外編】

東方神起の分裂から10年「あんた、遂にやったなぁ!」

東方神起・ユンホが韓国の名優ファン・ジョンミンと挑んだ19禁MVのスゴみ【劇場と配信のあいだ番外編】の画像5
YouTube「U-KNOW 유노윤호 ‘Thank U’ MV」より

 こんな素晴らしいMVを出すなんて、歳も同じだし、おこがましくも「あんた遂にやったなぁ」と褒め称えたくなる気持ちでいっぱいだ。もう時効だと思うから書くけれど、私は過去に、本当に末席の末席の末席ながら、5人時代の東方神起がかかわる仕事をしたことがある。で、わりと納期ギリギリの時に「東方神起が分裂したぞー!」とニュースが入ってきた。もう現場はドッタンバッタン大騒ぎ。それくらい突然の分裂だったし、大変な騒ぎだった。親戚の親戚の親戚くらいのポジションにいた私ですら対応に追われて結構な苦労をしたのだから、本人がどれほど大変だったかは想像もできない。恐らく私が3~4回死んだくらいの苦労をしたはずだ。兵役にも行ったし。(編註:2009年、メンバー3人が韓国事務所と揉め、裁判沙汰に。ユンホは事務所残留組だった)

 しかし、それでも……今、あの男は、ユンホは、自分の好きなものを全開にして戻ってきた。しかも、その“好き”の方向性が私と似たヴァイオレンス方面だったのが妙に嬉しい(嫌いな人の方が少ない方向性だとも言えるが)。

 繰り返すが、おこがましい発言なのは重々承知だ。それでも、まるで古い友人が夢を叶えたような気分だ。あんなに辛い思いをした人が、あんなに生き生きと仕事をしている。一方の俺はどうだろうか? ……俺も明日は頑張ろうと勇気が湧く。もちろん、こちらに見えない裏側も色々あるだろう。しかし見えている部分は完璧だ。「アイドルから元気をもらう」という言葉の意味がわかった気がした、34歳の冬である。

加藤よしき(ライター)

ライター。1986年生まれ。「Real sound」「tayorini」などで執筆。『別冊映画秘宝 90年代狂い咲きVシネマ地獄』(洋泉社)に寄稿。

Twitter:@DAITOTETSUGEN

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かとうよしき

最終更新:2021/02/19 15:50
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