『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』はただの恋愛ドラマではない?『逃げ恥』『わたナギ』との共通点
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『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』公式サイトより
火曜ドラマ『オー! マイ・ボス! 恋は別冊で』(TBS系)が1月12日からスタートする。新年にスペシャル版が放送された『逃げるは恥だが役に立つ』や、昨年大ヒットした『私の家政夫ナギサさん』など、女性向けの恋愛ドラマで数々の人気作を生み出してきたTBSの火曜ドラマ枠。今回主演を務めるのは、実力派若手女優の上白石萌音。同じく昨年のヒット作である『恋はつづくよどこまでも』で演じたヒロイン像も記憶に新しい。
ドラマは、超安定志向の主人公・鈴木奈未(上白石)が、仕事を通して成長していくさまを描いたラブコメディ。 片思い中の幼馴染を追って上京し、大手出版社の備品管理部で働くはずが、ひょんなことからファッション雑誌編集部に配属されてしまう。そこで出会ったのは、最年少編集長である宝来麗子(菜々緒)だった。「ほどほどに働ければ」という気持ちで仕事に向き合っていた奈未は不満を抱え、麗子もそんな奈未に冷たく当たる。しかし、麗子の仕事に対する真剣な姿勢を目の当たりにして、奈未は次第にその意識を変えていく。さらに、子犬系イケメン御曹司でカメラマンの潤之介(玉森裕太)との出会いもあり、物語は動き始める。
主軸となる恋愛ストーリーの他に、注目しているのは「普通」というキーワードだ。主人公の奈未は「『仕事も恋愛もほどほどに。人並みで普通の幸せを手にしたい』というイマドキの安定志向の持ち主」だと紹介されている。さらにドラマの予告動画では、菜々緒演じる鬼上司の麗子が「普通や人並みなんて、おこがましいんじゃない?」という痛烈な言葉を奈未に投げかけるシーンも。また公式サイトに公開されている設定を見てみると、「安定した職」や「結婚」へのこだわりなど、古いひとつの価値観だけに囚われている親の存在も見える。
キャラクターはみな個性的で、元気になれる楽しいドラマという印象を全面に出しているが、「普通とは何か」という問いかけは明らかに『ボス恋』のテーマとなっている。こうした新しい価値観にアップデートしていくような作品づくりは、TBS火曜ドラマの得意とするところでもある。現に、男性の家政夫や年の差カップルをやさしく肯定した『わたナギ』や、契約結婚から家族のありかたや人の多様性を描いた『逃げ恥』は近年のこの枠の視聴率ツートップだ。シンプルに楽しめる恋愛ドラマでありながら、それだけで終わらない。むしろキュンキュンしながら見るドラマの中だからこそ、少し煙たがられるテーマもすんなりと受け入れてもらえて、視聴者からの支持も高い。
主演の上白石は、公式サイトのインタビューで「『そもそも普通って何なんだ?』っていうところから始まるんですけど、みなさんに『わかるわかる!』と思ってもらえるように、応援してあげたくなるような奈未の魅力を表現していきたい」と話している。すでに『恋つづ』で仕事と恋に一生懸命な主人公を演じている上白石なので、もうひとつのテーマをどこまで掘り下げられるかが、“二番煎じ”にならない女優としてのイメージにも影響しそうだ。
奈未が、世の中が決めた「普通」に囚われず、「自分にとって本当に大切なもの」を見つけていくさまを、いち視聴者として一緒に見守っていきたい。
■番組情報
火曜ドラマ『オー! マイ・ボス! 恋は別冊で』
TBS系/毎週火曜日22時~
出演:上白石萌音、菜々緒、玉森裕太、間宮祥太朗、久保田紗友、亜生(ミキ)、秋山ゆずき、太田夢莉ほか
脚本:田辺茂範
演出:田中健太、石井康晴、山本剛義
プロデュース:松本明子
音楽:木村秀彬
主題歌:Kis-My-Ft2 「Luv Bias」(avex trax)
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/BOSSKOI_tbs/
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