緊急事態宣言がプロ野球キャンプ直撃！ 強行すれば猛バッシング不可避…

　菅義偉首相が7日、新型コロナウイルス感染拡大にともない東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県においてコロナ特別措置法に基づき緊急事態宣言を発出、8日午前0時から施行された。

　この日は東京都で過去最多2447人の新型コロナウイルス感染者が出たと発表。また、宮崎県で自主トレ参加中だった、東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手が陽性判定を受けたことを球団が発表。これで球界だけでも3日連続で感染者が判明したことになり、2月1日からの春季キャンプにも影響が出る可能性がある。

「1カ月後には改善したい」――菅首相は午後６時から開いた会見で、そう国民に対してこう訴えた。

　緊急事態宣言は2月8日までの予定だが感染状況が「東京都の新規感染者数が1日500人程度」（西村経済再生担当大臣）というが、無論、下火にならなければ延長される。また、大阪府の吉村知事も兵庫県、京都府と連携して政府に対して数日以内に緊急事態宣言発令を要請する旨を明かした。同日には宮崎県が9日から22日まで独自で緊急事態宣言を発令した。新規感染者も105人を数えている。

　これらを受けて、プロ野球関係者が球界の現状について語る。

「2月1日からのキャンプに先駆けて、現在は全国各地で選手が自主トレを行う期間です。例年、海外で行っている人も渡航できないため、今年は国内の温暖な気候の沖縄の球場が取り合いになっていると聞いている。その中で、地域は違えど、村上選手の感染が発覚した。自主トレ期間中は球団管轄外のため、食事も自分たちで調達しなければならない。感染対策も不十分なことが考えられます。今後、沖縄県も独自で緊急事態宣言を発令することも考えられますし、そうなるといよいよキャンプの中止が見えてきます」

　NPB（日本野球機構）とJリーグは、12日に「新型コロナウイルス対策連絡会議」を開催予定。キャンプの運営方法を統一して決める模様だ。

　ただ、巨人、西武、広島、ソフトバンク、ヤクルト2軍がキャンプを張る宮崎県で、件独自の緊急事態宣言が出ており、そこで強行してやれば「世論から猛バッシングされなかねない。キャンプ実施の可否を問う状況」（前出・プロ野球関係者）だったという。

　2020年は開幕が3カ月も延期されたが、今年は開幕前から問題山積みとなっている。