第四次韓流ムーブメント来たる──無双〈NiziU〉の快進撃! K-POPに心酔する10代
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手作りグッズで始まる絆──10代とK-POPの逸話
今年、新型コロナの影響でアーティストたちは思うように音楽活動ができなくなった。日本のK-POPファンは来日ライブやファンミーティングの機会を奪われ、渡韓してのファン活動も不可能に。では、コロナ禍において若いファンたちはどんな活動をしているのか。前出の吉光准教授は、ライブDVDを見たりSNSをチェックしたりするほかに、00年のファンたちの間にはSNSとリアルを行き来するようなファンカルチャーが存在すると話す。
「ある女子高生は『テレビの前に大集合している』と話します。スマホ片手にSNSでファンとつながりながら、歌番組やオンラインライブをリアルタイムで視聴していると聞きます」
もうひとつ、好きなアイドルのグッズを持参し、カフェに行って写真を撮り、SNSにアップするというのも独自のファンカルチャーだ。撮影の際は、好きなアーティストにまつわる決めポーズをするのが定番。特徴的なのは、そのグッズが“ファンメイド”ということである。
「若いK-POPファンたちは、オリジナルグッズを手軽に作れるアプリ『Snaps』などを使い、ステッカーやカップスリーブ、カレンダーなどを自作しています。グッズは自分で使ったり仲間に配ったりするほか、ファンが集まるカフェにお願いして好きなアイドルの顔が入ったカップスリーブを使ってもらったりしているようです」(同)
デコトレカもまた、若者に人気のファンメイド・グッズだ。これは硬質カードケースをシールやレース、マスキングテープなどで装飾したトレーディングカードを入れたものを指し、自分で持つだけでなくファン同士で交換したり、推し以外のカードは、ツイッターやメルカリ、インスタを使ってトレードに出すという。
「デコトレカを交換する際は、手作りグッズと韓国で流行っている自作のビーズアクセサリーを同封するそう。同じ感性の持ち主だとわかれば、相手の信頼と共感が得られ、いい取り引きにつながるということでしょう。若いファンはSNSでつながりを持ちますが、価値観が合えば、メルカリの取引相手からファン仲間に発展するケースも」(同)
ファンメイド・グッズの広まりは、K-POPに限らず、アイドルのオタ活としては基礎ともいえるが、意外なところにも影響を及ぼしている。前出A氏は話す。
「10代の音楽の聴き方はYouTubeやサブスクがメインですが、K-POPファンにもCDを購入する層が相当数います。その多くは、通販サイトや小売店の特典が目当て。社には『クリアファイルはいらない』『スマホリングを作ってほしい』など、いかにも10代らしい問い合わせがあったりします」
いつの時代も大人の知らぬところでティーンの文化は芽生え、成熟する。一家団欒が消えゆく現代、親子がコンテンツを共有する機会は失われ、共通言語もなくなったといわれてきた。しかし、コロナ禍に登場したNiziUは、再び親と子をつなぐ虹の架け橋になりつつある。果たして、第四次韓流ブームは、日本中を熱狂させるのだろうか。
(文/有馬ゆえ)
※「月刊サイゾー」11月号より一部転載。全文は「サイゾーpremium」でお読みいただけます。
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