“読モ”システムは消え“総選挙”で争わされる…勢いづく「Popteen」モデルたちの未来が決して明るくはないワケ
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Abemaで昇格レース全公開──動画メディアをフル活用
ただ、ネットを活用した売れ方は、諸刃の剣であることも確かだ。
今のPOPモには、いわゆる「読者モデル」はいない。表紙にはなれないがある程度誌面には載れる「レギュラーモデル」になり、その後活躍すれば昇格して「専属モデル」になるという流れが基本だ。
前述の森氏が17年に編集長を退任した後あたりから、「Popteen」は動画メディアを活用した「モデル総選挙」企画を活発化させている。18年から19年にかけて、AbemaTVで『Popteenカバーガール戦争』と題し、レギュラーモデルが専属モデルを目指してさまざまな対決を行う様子を放送。視聴者投票や誌面アンケートによって昇格が決まるシステムで、AKB48ブーム以降ド定番になった「総選挙」方式を取り入れた格好だ。今年はAbemaでの放送はなかったが、「レギュモ総選挙」は開催。雑誌の公式ツイッターアカウントのリツイート数を競う対決や、YouTubeでの自己PR動画再生数対決、SHOWROOM生配信での獲得ポイント数対決などが行われた。
「“推し”カルチャーが一般化したこともあり、今は読者たちもそれぞれに一番好きなモデルのことを“推し”と呼ぶんですよ。推しカルチャーとこうした投票制度は相性がいい。問題は、相性が“良すぎる”ことです」(芸能事務所関係者)
「総選挙」システムには必ず批判がついてまわる。熱心なファンは「これだとがんばるのは本人じゃなくてファンじゃん」と落胆し、些細な行動が炎上につながり、アンチが本人を攻撃するというおなじみの光景がここでも繰り広げられた。
「よくあることと言ったらそれまでなんですが、『テラスハウス』の木村花さんの一件が示している通り、こうしたリアリティショー路線の企画はヒートアップする視聴者が出やすく、当人たちが大きなダメージを受ける可能性は高い。特にPOPモたちは10代という若さです。こうした企画での炎上や失敗は後々までネットに残ってしまうので、十分なケアが必要ですよね」(同)
多感な時期だけに、モデルたちの面倒を見るのはティーン誌を作るスタッフにとっても重要な仕事だ。「Popteen」ではないがティーン誌に関わったことのあるスタッフはこう語る。
「思春期の女子が集まってるわけですから、ちょっとしたことでモデル同士がギスギスしたり、ほかの子と自分を比べて落ち込んだり……。『なんで今月あの子のほうが出てるページが多いの!?』と上位ランクの子がキレたり、撮影の合間に、ロケバスで“病み語り”をし始めて延々聞いてあげたこともあります(苦笑)。最近は、病みLINEに付き合うのも業務のうちだとか」(元ティーン誌スタッフ)
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