地方公務員の懲戒処分2年連続増加…汚職は87件、財政悪化で処分も増加
#国家公務員 #汚職 #地方創生
総務省は2020年12月21日、2019年度の地方公務員の懲戒処分等の状況を発表した。新型コロナウイルス禍の中、比較的に影響が少ないと言われる公務員だが、懲戒処分者数は2年連続で増加している。
2019年度の一般地方公務員の懲戒処分者数は4244人と前年より63人増加した。近10年度間の動向(表1)を見ると、2017年度に3871人とボトムを付けた懲戒処分者数は、2018年度から再び増加に転じ、2年連続の増加となった。
確かに、2020年3月末までの統計なので、新型コロナウイルスの影響は少ないかもしれない。だが、民間が新型コロナウイルス禍で苦しむ中で、比較的に影響が少ないと言われる公務員の懲戒処分者増加は“反感”を持たざるを得ないだろう。
懲戒処分者の内訳は、都道府県では1350人と前年度より131人減少したが、市町村では2894人と同194人も増加している。処分の理由でもっとも多かったのは、不適正な業務処理、勤務態度不良、非違行為等が対象となる「一般服務違反等関係」で、前年度よりも121人増加して 1903人だった。次いで、飲酒運転等の「交通事故・交通法規違反」が945人で、前年度より21人減少。金銭関係の非行、傷害・暴行等といった「公務外非行関係」は 705人と同53人減少している。
処分内容では、「免職」が494人(前年度比38人減)、「停職」829人(同19人減)、「減給」1354人(同39人増)、「戒告」1567人(同81人増)となっている。
ちなみに、3月13日に人事院が発表した一般国家公務員の懲戒処分の状況は、296人と前年より4人減少している。国家公務員は地方公務員と逆に、近5年間では2017年度をピークに処分者数が減少している。
府省庁別の処分者数では、法務省および国税庁が各52人と最も多く、次いで厚生労働省36人、国土交通省35人の順。処分の理由では、窃盗、暴行等の公務外非行関係が113人(前年比9人増)と最も多く、次いで欠勤、勤務態度不良等の一般服務関係の68人(同1人増)、業務処理不適正、報告怠慢等の通常業務処理関係が43人(同11人増)の順。
処分内容では免職26人(前年比8人増)、停職74人(同3人増)、減給131人(同18人減)、戒告65人(同3人増)となっている。
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