六代目山口組分裂騒動の戦況を一変させた「髙山清司若頭の存在感」
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本家若頭が帰ってきたら、分裂問題は終わる
その分裂は秘密裡に計画的に進められており、分裂当初、業界周辺や世間の判官贔屓にも後押しされ、勢いに乗ったのは神戸山口組だった。メディアはもちろんのこと、SNSなどでも圧倒的に神戸山口組を有利とする書き込みが踊った。
今ではヤクザの組員がTwitterなどを使うのが当たり前となったが、ヤクザ社会にSNSが浸透することになったのは、山口組の分裂がきっかけだった。両陣営の誰しもが自軍が有利のような情報を匿名で投稿し、次第にSNS上での敵味方の関係性は、所属する組織によるものだけでなく、投稿に共感するかしないかなど、情報戦の趣きも強くなっていくという、新たなヤクザの闘い方を生み出したのであった。だがそうした中でも、六代目山口組、特に中核組織である三代目弘道会は状況を見極めると、躊躇することなく、対峙する組織に対して、実社会で暴力を行使し続けたのだった。
そんな中で迎えた2019年10月、髙山若頭が刑期を務め終え、社会へと復帰すると、戦況は一変するのだ。
「髙山若頭は出所して休む間もなく、信賞必罰ともいえる人事に着手しました。これによって、まずは内部の意識を引き締めさせたのではないでしょうか。次に、マシンガンによって、神戸山口組の直系組長が射殺され、同じく全国各地で直系組長が襲撃されました。これに対して、神戸山口組側はすぐさま報復に動けなかった。この対応が、組織の求心力低下という意味では致命的になってしまったのかもしれません」(ヤクザ事情に詳しいジャーナリスト)
髙山若頭が服役中、六代目山口組の関係者の多くが口にしていた言葉があった。それは「本家若頭が帰ってきたら、分裂問題は終わる」というものだ。実際に髙山若頭が1人社会へと帰ってきただけで状況は大きく変わった。武力行使だけではない。六代目山口組という組織の強さをあらためて実感し、対抗勢力であり続けることを諦めて、神戸山口組を去り、ヤクザ渡世から足を洗った親分衆らも存在したのだ。髙山若頭は畏怖されると同時に、末端の組員に至るまで、絶対的に信奉される存在であったことを改めて知らしめたのである。
すなわちそれが、分裂問題の解決に向かっているということに繋がっていく。
たらればの話はいつも夢想にしか過ぎない。しかし、もしも髙山若頭が府中刑務所に収監されていなければ、山口組は分裂しなかったのではないだろうか。髙山若頭の出所後のこの一年を振り返った時に、そう感じている業界関係者は少なくないだろう。
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