安倍晋三元首相、テレ朝記者に「バカじゃないのか!」の真相
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販売部数減少の一途、週刊誌業界はどうなる!?
ここでABCの雑誌販売部数(2020年1月~6月発売号)が発表されたので、紹介しておこう。
雑誌全体の第1位は「家の光」で42万部だが、通信販売で書店売りのない婦人誌「ハルメク」が2位に急上昇している。これはニュースだ。
32万部だが、前期比105.3%、前年同期比では何と129.33%だ。コロナ禍で書店へ行く機会が減ったことがあるとしても、このご時世で、しかも通信販売の雑誌が部数を伸ばしていることに、出版社は思いを致すべきだろう。
そのうち、Amazonでしか買えない通販雑誌というのが出てくるのではないか。流通がここまで変わってくると、出版社は追いついていけないのだろう。
さて、週刊誌はどうか。
週刊文春は今年前半スクープを連発して完売が続いたから、約30万部で、前期比107%と部数を伸ばした。天晴れである。だが、30万部ギリギリだから、後半は30万部を割り込むかもしれない。
週刊現代は約20万部で前期比は99.11%。これも健闘といえるだろう。
無残なのは週刊新潮と週刊ポストだ。新潮は約16万8000部で、前期比90%。ポストは約15万9000部で、前期比86.23%。
女性セブンが約17万8000部、女性自身が約16万4000部だから、この数字がいかに危機的か分かるだろう。
フライデーは約7万3000部、週刊朝日が約6万部、FLASHは約4万8000部、サンデー毎日は約3万1000部である。
前期比を伸ばしているのはAERAだが、それでも部数は約4万8000部。
週刊大衆が約8万2000部だから、この5誌より上位にいる。
前期比を大幅に伸ばしているのが、宝島社が発行する40代女性ファッション誌「 GLOW(グロー)」である。前期比167.56%で約18万8000部。付録が部数増に結びついているのだろうが、宝島恐るべしである。
文藝春秋が約21万6000部というのは哀しい。こうしたサロン雑誌は読まれなくなっているのだろう。
さて、先にも触れたが、世界的にガソリン車からEVへという流れは加速していくのだろう。
そうした中で、日本を代表するトヨタに注目が集まっているからだろう、トヨタ関連の特集が目につく。中でも現代のトヨタの記事が面白い。これを今週の第1位に推す。
21年1月1日付け人事で、豊田章男社長の「股肱の臣」といわれた執行役員の友山茂樹(62)が退任するという。
90年代半ばからトヨタのIT化を推進してきた人物だそうだが、この人事に社内は凍り付いたという。
「友山は栄転してグループ企業のデンソー社長になるという噂もあったが、実際は真逆だった。これは更迭人事。明確な理由こそわからないが、豊田社長の逆鱗に触れて『お手討ち』にあったと社内では言われている」(関連会社役員)
豊田という人は好き嫌いが激しく、気にいった幹部は徹底的に重用するが、少しでも気にいらないことがあると、経営中枢の幹部でも容赦なく「島流し」にするそうである。
今回もその悪い性分が出たのだろうが、ジャーナリスト井上久男によると、友山の後任者にも問題があるというのである。渉外と広報で副本部長を兼任する長田准(54)が昇格するそうだが、この人物、メディアにとっては「天敵」なのだという。
今年の5月、トヨタが21年3月期決算の見通しを、「営業利益が8割減の5000億円」と発表した。公表した通りにメディアが報じても、「見出しが気にいらない」と編集部に乗り込んで、居座って説教したという。
11月には、トヨタが中間決算を発表する前に日経と毎日が報じたら、両社をオンライン決算から締め出し、出入り禁止処分にした。日経社長には豊田社長から直接抗議文を送ったそうだ。
井上は、長年トヨタを取材してきたが、豊田社を除く執行役員の全員が40代50代になったことに一抹の不安を覚えるという。「なぜならば、執行役員の多くが修羅場を踏んでいないのだ。一言でいえば、彼らは『プロ人材』ではない」。新体制の10人の執行役員を表すキーワードは「転職組」「いい人」「門外漢」だという。
EV車がガソリン車に取って代わろうとしている「大変革」の時期に、社長の気分でイエスマンばかりを周りに置くというのでは、トヨタの将来も危ういかもしれない。(文中一部敬称略)
さて、今年も御愛読いただきましたこと、お礼申し上げます。来年は、週刊誌にとってさらに厳しい年になると思いますが、微力ながら叱咤激励して、週刊誌文化を絶やさないように力を尽くしていきたいと思っています。
来年もよろしくお願いします。元木昌彦
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