菅首相肝いりコロナワクチン…医療関係者接種拒否で東京五輪開催が絶望的
#東京五輪 #新型コロナウイルス #菅義偉首相
「同僚の間では、コロナワクチンを打たない方がいいと話し合っています。コロナ関連の患者受け入れのため、個室スペースを確保しなければならず、ほかの病状の患者は断らざるをえない状態。現場はトイレにも行けないほどの混乱ぶりです。1人でも欠けてはならない中、副作用がどうなるかわからないワクチンを打っている場合じゃない。ハゲるとか真偽不明な情報も出回っていますよ」
そう嘆くのは、都内の大学病院に勤務する看護師だ。
「ワクチンについては、安全性、有効性の確認を最優先に、来年(2021年)前半までに全ての国民に提供できる数量を確保し、高齢者、基礎疾患のある方々、医療従事者を優先して、無料で接種できるようにします」
そう菅義偉首相が述べたのは、10月26日、首相として初の国会に臨んだ所信表明演説でのこと。
確かにファイザー社(米国)、アストラゼネカ社(英国)がそれぞれ6000万人分、モデルナ社(米国)が2500万人分を確保。ファイザーは12月18日、厚生労働省に承認申請を行っており、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)や厚労省審議会で1年ほどかけて行う審査を、「特例承認」として短縮させる見込みで、早ければ来年2月にも国内で接種が始まる。
ところが、専門家である医療関係者こそが「打ちたくない」と言い始めているというのだ。厚労省担当記者が解説する。
「ファイザーは95%の有効性があったと発表していますが、接種部位の痛み、発熱、倦怠感といった副作用は未知数。症状によっては接種を受けた人の半数以上が現れたとの報告もあります。そもそも承認に時間をかけるのは、突然死のような重篤な症状が100万回あたり数回に抑えなければならないシビアなものなので、より多くの人に調査する必要があるからです。12月14日に菅首相とランチをしたワクチンの権威・宮坂昌之大阪大名誉教授ですら『私は当面打たない』と公言しています」
例え数量を確保できたとしても、希望者が接種するまでは至難の業だ。
ファイザーワクチンの場合、保管の温度はマイナス75度前後。当然ながら通常の冷凍庫では保管できず、専用の「超低温冷凍庫」を確保する必要がある。
加えて、国→都道府県→市区町村の順に分配をしていくため、高度なロジスティックスを要する一大国家プロジェクトとなる。
「超低温冷凍庫は各自治体で1台以上、割り当てられます。体育館のような場所でまとめて接種することになるでしょう。となると『密』の対策が必要で、予約してもいつ打てるかわからない状況となり、大混乱は自明です。接種の予約をしておきながら、打つ前にコロナに感染してしまうというケースも続出するでしょう」(前出・記者)
菅首相がこうまでワクチン確保を急ぐのは、7月開幕の東京五輪を開きたいからに他ならない。
「今、菅首相の頭は経済対策しかない。五輪予算は1兆6000億円で史上最高額に膨れ上がり、武藤敏郎・五輪組織委員会事務総長は『投資』と言ったほど。一方で12月15日公表のNHK世論調査では、五輪を開催すべきかという問いに『中止すべき』が32%で『開催すべき』の27%を上回っています。国民の意識から乖離しているのです」(自民党関係者)
ワクチン接種に暗雲が垂れ込めているとなれば、五輪開催は絶望的と見るべきだろう。
2021年は衆議院補欠選挙、自民党総裁選、衆議院の任期満了が控え、政局の年。菅首相はこの難局を乗り切れるか。
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