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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > 菅首相「吉川元農相の逮捕」時間の問題か
週刊誌スクープ大賞

菅義偉“官邸”は検察と手をにぎるも「吉川元農相の逮捕」は時間の問題かーー

安倍前首相の「桜を見る会前夜祭」疑惑への追求が加速!

 今週の第1位は、「文春」、「週刊新潮」(新潮社)の安倍前首相の「桜を見る会前夜祭」疑惑を追った記事に与えたい。

 なかでも文春の記事はなかなかの調査報道である。今の組織内新聞記者は、ここまでの取材力はないのではないか。

 この時期、じっくり読みたい特集である。

 東京地検特捜部が捜査している安倍前首相の「桜を見る会前夜祭」問題は、「後援会の代表を務める安倍氏の公設第一秘書の配川博之氏を政治資金規正法違反(不記載)容疑で略式起訴する方針を固めています」(社会部デスク=文春)。安倍を任意で事情聴取するのも、捜査を十分に尽くしたというアリバイ証明だと文春も新潮も見ているようだ。

 そのため、安倍は宴会に顔を出したり、週末ゴルフと余裕を見せているというが、ここへきて、新たな疑惑を特捜部が掴んだことから、胸中穏やかでないと文春が報じている。

 それは、河井克行元法相夫妻の捜査で、鶏卵生産大手のアキタフーズ(広島県福山市)の裏金疑惑だという。

 吉川貴盛衆議院議員が農相在任中の2018年10月から2019年9月、同社の秋田善祺代表(当時)から鶏卵業界に便宜を図ってもらう目的で3回にわたり計500万円を提供されたというものである。

 特捜部は贈収賄での立件も視野に入れているそうだ。吉川は、菅首相と同期で、総裁選のときはいち早く菅支持を表明して、選対事務局長を務めている。

 新潮で弁護士の若狭勝がこう語っている。

「こちらは“筋のいい事件”だと感じます。吉川氏は農水大臣だったので職務権限の有無については問題がなく、現金を贈った側も事実を認めている」

 さらに特捜部は、政界工作をしていた秋田の秘書が控え用に付けていた「裏手帳」などを手に入れている。文春はそれと同じものを入手したという。

 そこには日付と金額が書き込まれている。その中にたびたび登場するのが、菅政権の内閣参与西川公也元農相だ。今年7月に秋田から豪華クルーズ船で接待を受けていたことも報じられている。

 西川は12月8日に参与を辞任したが、文春によれば、裏手帳には菅官房長官(当時)の名前もたびたび登場しているというのである。

 そこからは、菅と秋田が、河井案里が出馬した参院選に肩入れしてきた様子が窺えるそうだ。

 このように見てくると、吉川元農相の逮捕は時間の問題に見える。新潮で政治部デスクがこう話す。

「法務検察トップの林真琴検事総長は立件を急ぎたい構えです。吉川氏は、菅総理の権力基盤と呼べる二階派で事務総長を務め、先の総裁選でも菅選対の事務局長だった人物。
 それでも菅総理が特捜部に捜査を進めさせたのは、“桜”の件をしゃんしゃんで済ませる見返りという点に加え、安倍氏への捜査を認めながら、自分の身内について突っぱねては党内からの批判を免れないと考えたからでしょう。
 
一方、安倍政権の“守護神”と呼ばれた黒川弘務東京高検検事長(当時)が賭けマージャン問題で辞職して以降、官邸が検察に対し、あからさまには影響力を行使しづらくなっているのも事実です」

 また、林検事総長は法務省の幹部たちを信用していないという。

「官邸と一緒になって自分を外そうとした辻次官を許していません」(検察担当記者)

 何やら遺恨試合のような様相を呈してきているようである。

 特捜部は、安倍前首相の疑惑は年内に終結させる見込みのようだが、安倍の国会での数々のウソ答弁や、首相という立場を悪用して自分の地元の有権者を“接待”していたことは、決して許されることではない。

 国民への丁寧な説明と謝罪が必要なこというまでもない。

 さらに、河井に続いて吉川という菅首相の側近議員が逮捕されれば、菅政権は今以上に国民の支持を失うことなる。

 そうしたことを全て覆い隠すために、菅は1月解散に踏み切るのではないかと囁かれている。やってみるがいい。後々、「自爆解散」だったといわれることになるはずだ。(文中敬称略)

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