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宇多丸が『STAND BY MEドラえもん2』を大酷評!久しぶりの超絶ダメ出しにファンは歓喜

宇多丸が『STAND BY MEドラえもん2』を大酷評!久しぶりの超絶ダメ出しにファンは歓喜の画像1
映画ウェブサイトより

 ライムスター宇多丸がパーソナリティーを務めるTBSラジオ『アフターシックスジャンクション』内のコーナー「週刊映画時評ムービーウォッチメン」で『STAND BY ME ドラえもん2』を批評。「蛇足にして駄作中の駄作」とまでこき下ろした。

  11月20日公開の同映画は2014年に公開された『STAND BY ME ドラえもん』の続編で、原作のなかでも名作として知られる「おばあちゃんのおもいで」をベースに、オリジナルストーリーを加えて再構築したもの。前作で描かれたのび太の結婚前夜から続く、結婚式当日にのび太が逃げ出したことから巻き起こる騒動を描いている。

 宇多丸はこの映画の脚本を担当した山崎貴について「作り手としての志が二次創作っぽい人」で「良く言えば原作に対して山崎貴流の解釈というのを毎回している」と評し、「彼が美談として提示するものに、割とはっきりとした倫理的違和感を抱くことが多い。ユアストーリーでは、それが多くの人に共有された。バレたという感じだと思う」と山崎が監督をし、否定的な意見が巻き起こった2019年公開『ドラゴンクエストユア・ストーリー』についても言及する。

「お話としてもキャラクターとしても文字どおり本当、なかなかここまで言うことないんですけど。本当にどうしようもない作品になってしまった、とまずは言わせて頂きます」と、のっけから大酷評。

 するとその後も、序盤に不自然なことが起こって、その後それがなんであったのか明かされるのは伏線回収とは言わない、ギャグになっていない普通につまんない、愚鈍な展開、何かが起こるのとそのリアクションの間にいちいちワンクッションあるのがうざい、などなどと聞いていると清々しくなるくらいボロクソに言いさらに、「すいません、映画館でマナー違反なんですけど大きめの舌打ちが始まってしまいました」と、とにかく見るに堪えがたい映画だったようだ。

 大人のび太の心が入った子どもの姿ののび太が過去に戻り、自業自得な理由で中学生3人に追われるシーンでは「バイクに音声認識が無いことに戸惑うくだりとか、おかしいだろう!未来しか知らないわけじゃなくて、昔時代を満喫しに来てる奴が、本当に頭で考えたギャグ風ね、クソ面白くもねぇ」と言葉を荒げてもはや悪口になっている批判。

 この後の「僕、しずかちゃんを守れたかな」というのび太の台詞に「お前、守るもなにも、そもそもしずかちゃん、お前が作ったトラブルに巻き込まれただけなんだけど。根本的な問題として、暴力的な事態に対して体をはって、つまり自分も暴力を振るうことを辞さず守るのが、男性として一人前になることみたいな図式自体、ぜんっぜっん! 今どきは良い話じゃねえから。少なくとも今作られる作品としては、ここだけは見直されるべきところだよ、むしろ」とドラえもんそのものが持つ前時代的価値観を引きずった表現を非難した。

 また、結婚式に遅刻中座失態をしたのび太を怒りもせず受け入れる「あなたはそのままでいいのよ」とのび太に伝える大人しずかを、宇多丸は「まさにのび太にとっての聖女」と表現し、のび太の「僕は僕が幸せになるために戻ってきた、それがきっとしずかさんを幸せにすることだから」の台詞に対して、しずかが「よくできました」という返答に「え? あ? ええ? あんたらなに? なにがよくできたの? しずかさん何を認めたの?」と、キレ気味に困惑の声を上げた。

 そして「とにかく1作目を五億譲って認めたとして、だからこそ、それすら破壊してしまった本当に救い難い蛇足にして駄作中の駄作」とまとめると「ドラえもん! 時間返して!」とドラえもんに助けを求めて締めくくった。

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