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『チコちゃんに叱られる!』篠原涼子が「UFOを見た」と激白 岡村隆史「やりましたね!」

現代人にもわかるように般若心経を“同時通訳”

 この日の最後のテーマは「お経ってなに?」。いかにも詳しそうな容姿をしているあばれる君だが、実際に彼はチコった。正解したのだ。

「なんで、そう思ったの!?」(チコちゃん)

 何しろ、あばれる君は必修科目に仏教がある駒沢大学出身である。まさに、「釈迦に説法」だったかもしれない。このテーマの答えは「生きている人たちに向けたお釈迦様のアドバイス」だった。お葬式などでよく耳にするお経は、亡くなった方のために読んでるのではなく、周りで聞いているみんなのために唱えているもの。中には美しい世界や未来を予言するようなお経もあるが、お釈迦様が私たちの生き方について与えてくれたアドバイスが書かれていることが主なのだ。

 そもそも、お経は紀元前5世紀ごろインドで最初に誕生したと言われている。そのお経のもとになる教えを説いたのはブッダとも呼ばれているお釈迦様。お釈迦様は裕福な家庭の子どもだったが、生まれて一週間で母親が亡くなったこともあり、その後、どんな人にも必ず老いや病気や死が訪れるという世の中の現実を見て悩むようになった。そして29歳のとき、家を出て修行を始めた。お釈迦様は断食など様々な苦行、あるいは深い瞑想修行などいろんな修行を試し、とうとう35歳のとき、菩提樹という木の下で悟りを開いた。どんな悟りを開いたのか? 代表的なものに「三法印(さんぽういん)」がある。三法印とは、諸行無常(しょぎょうむじょう)、諸法無我(しょほうむが)、涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)の3つの教えのことだ。

・諸行無常……この世のすべてのモノは変化し壊れていくという意味。
・諸法無我……自分中心にモノを考えてはならないという意味。
・涅槃寂静……例えば、欲望や憎しみなど自分勝手な思い込みをなくすことで苦しみが消えて楽になれるという意味。

 決して、私たちがこの世ですごく安楽でComfortable(快適)かつDeluxe(豪華)な生活ができるようになると言っているのではない。我々は“よりよい生活”を求めたがるが、「より良い」という気持ちを捨てるとすごく楽に生きられると言っている。それにしても、6年で悟るなんて凄いな……。

 お釈迦様は80歳で亡くなった。生前、言い残していた教えを後でお弟子さんたちがまとめたものがお経である。つまり、お経はお釈迦様が悩み苦しむ人たちを救うために口にした教えを弟子たちが文字にして書き残したもの。それは、亡くなった人への言葉ではなく生きている人たちが苦しみから逃れて楽に生きていくためのアドバイスだ。

 あと、お坊さんによって読んでいるお経は違う。仏教が生まれてから約2500年経つが、後の弟子が時代や社会のニーズに合わせて書き換えたり、あるいは違う解釈を加えたりして様々なお経が作られていったのだ。そして、どのお経を拠り所にするかによって色々なグループに分かれていく。それが、浄土宗や日蓮宗、真言宗といった仏教の宗派である。日本に数ある宗派は、主に信仰するお経やその解釈の違いから生まれていったのだ。中でも“人気のあるお経”として挙げることができるのは般若心経。大般若経という600巻に及ぶ経典の大事なところを抜き取って262文字に要約したお経である。般若心経は一体、どんな教えを説いているのだろう?

 というわけで、駒澤大学・大澤邦由専任講師に般若心経を実際に読んでもらい、それを口語訳で同時通訳するという驚きの試みが行われることになった。どんな風に変換されたかというと、こんな感じだ。

「(仏説)摩訶般若波羅蜜多心経」→「仏になるための最高の智慧について説明するお経」
「観自在菩薩」→「観音様は」
「行深般若波羅蜜多時」→「智慧を身につけるためにすごい修行をしました。そして、私たちを形づくるすべての要素が」
「照見五蘊皆空」→「実は実体のない、仮のものだと見抜いたのです」

 生きている人のためのアドバイスなのだし、現代人が理解できないと意味はない。だから、現代語訳のほうが為になる気がする。こうすれば、難しそうなイメージのお経もわかりやすい! 

 それにしても、お経の同時通訳なんて筆者は初めて聞いた。お経はサンスクリット語だから、確かにこれは通訳である。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2020/12/11 20:00
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